「健康ぷらざ」1月5日号  

指導:関口医院内科歯科

   関口 利和

なぜ「胸やけ」するか?

 お正月はなにかと食べすぎてしまいがちです。「胸やけ」を感じたことはありませんか?暴飲暴食やストレスによって胸やけが起こります。  胃液には塩酸が含まれていて強い酸性になっています。酸性になった胃の中味や胃液がげっぷなどにより逆流して、食道の粘膜を刺激すると胸やけが起こります。これは「胃食道逆流症」とも呼ばれ、胸やけが起こる病気の代表です。そのほかにも、食道が痙攣したり、蠕動(飲みこもうとする動き)が逆方向になった場合にも胸やけは起き、みぞおちや喉が焼けるように痛くなります。
 胃と食道がつながる部分には逆流を防ぐ仕組がありますが、胃の手術によってその機能が失われることもあります。胃を切った人が胸やけの後遺症で苦しむことが多いのもそのためです。

その対策は?

 食べすぎたり、揚げ物など脂肪の多い物や芋類などの澱粉が胃にたまると胸やけを起こす原因になります。「ものが喉を通らない」という言葉もあるように、精神的な疲労もよくありません。食生活の改善とストレス解消に気を配りましょう。また、寝る時に胸やけを起こす人は、枕を高くしたりして、上体を起こし気味にして寝るとよいでしょう。
 しかし、食道裂孔ヘルニア、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの病気が原因の胸やけもあります。生活上の工夫をしてもなかなか症状が良くならない時には、早めに医師の診察を受けましょう。



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