指導:東京慈恵会医科大学健康医学センター健康医学科教授

   池田 義雄

子どもの感染症が減ってきた
 「みずぼうそう」や「おたふくかぜ」などは、子どもの病気として有名です。昔はいわば子どもにとって宿命的な病気で、子どもの頃に自然にかかり、免疫(病気に対する抵抗力)ができて、大人になってからは二度とかからないのが普通でした。幸いワクチンなどの開発により、以前のような大流行は見られなくなっています。
 しかし今でもこれらの病気は時として重症化するため、油断はできません。

「子どもの病気」が大人に
ワクチンは確かに有効ですが、ごくまれに副反応の心配もあり、また一生免疫が続くのか今なおはっきりしないこともあります。また最近は、環境もよくなったこともあり、大人になってもこれらの病気に免疫のない人がいます。ワクチンの投与を1回受けても、その後に免疫がなくなっている場合もあります。
 「みずぼうそう」「おたふくかぜ」「風疹」は「子どもの感染症」ですが、大人になってかかると重大な結果をひき起こしかねません。かかり始めの兆候には十分注意しましょう(下表)。思い当たる症状があったら、早めに医師の診察を受けてください。
 なお、安心して受けられる予防接種の体制づくり、安全で有効なワクチンづくりについては、日本医師会が積極的に取り組んでいるところです。


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