指導:東京慈恵会医科大学健康医学センター健康医学科教授
   池田 義雄

標準体重と体脂肪の関係は?
 生活習慣病との関係で、また女性では美容との関係で肥満が気になります。肥満度を測る基準として現在広く用いられている方法は、
   
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

で表される体格指数(Body Mass Index=BMI)です。これの標準値は男女とも22で、20〜24は適正範囲、26.4以上が肥満と判定されます。
 ところで肥満の正確なとらえ方は、身体に占める脂肪の量が多すぎないかどうかをみることにあります。体脂肪量を直接測定することはできないため、間接的に測定する方法がいろいろ工夫されてきました。この中で、昨今普及の目覚ましい測定法が「生体インピーダンス法」です。身体の中の脂肪はほとんど電気を通さないのに対して、筋肉に多く含まれる水分は電気を通すという性質を利用して、電気抵抗を測ることで体脂肪を測定します。

体脂肪の測り方
 広く用いられている生体インピーダンス法を用いた家庭用の「脂肪計つき体重計」の一例をみてみましょう。その体重計では、大人・子ども別、男女別、身長を設定してから体脂肪率を測ります。体脂肪率が、男性で25%以上、女性で30%以上は肥満と判定されます。そこでBMIでは適正範囲でも体脂肪率からみて「肥満」であれば、やはり食生活を改善したり運動をするなどの心がけが必要です。これによって生活習慣病を予防しましょう。

一定の時間帯
 生体インピーダンス法による体脂肪測定法は、体内水分量の増減や皮膚温などの影響を受けるため、朝起きた直後や食事直後などは不向きです。測定は一定の時間帯(たとえば入浴後や、寝る前など)で週1回を目安に行い、体重とともにその変化をみるとよいでしょう。


 

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