白クマ
日医白クマ通信 No.1202
2009年11月17日(火)


定例記者会見
「新型インフルエンザワクチンの接種に対する要望書を提出」
―飯沼雅朗常任理事

定例記者会見


 飯沼雅朗常任理事は11月11日の定例記者会見で、同日、唐澤人会長名で長妻昭厚生労働大臣宛に、新型インフルエンザワクチンの接種に伴い、国の適切な対応や情報提供を求める要望書を提出したことを報告するとともに、その内容を説明した。

 要望書は、 (1) 季節性インフルエンザワクチンの供給、(2) 新型インフルエンザワクチンの接種順位・回数、(3) 新型インフルエンザワクチンの供給体制の整備、(4) 新型インフルエンザワクチンの適切な接種体制、(5) 適切な情報提供の実施、(6) 速やかな組織培養によるワクチン製造の実現、(7) 受託医療機関の過剰な負担を解消するため、医療現場の意見の十分な施策への反映と、日本医師会との事前協議の徹底―の7項目を柱とした内容になっている。

 同常任理事は、今回の要望書を提出した理由について、新型インフルエンザワクチンの接種に当たって、費用負担や接種回数など国の方針が二転三転するなかで、地域医療の混乱は極まっている。現場の医療機関は、診療時間を延長するなど献身的な対応で、必死に地域医療を支えている。しかし、このままでは、地域医療の崩壊は火を見るよりも明らかであると説明。国に対しては、今後も国民が安心してワクチン接種を受けることの出来る体制の確保、受託医療機関の過剰な負担の早急な解消を求めていきたいとした。

 さらに、同常任理事は、季節性に比べ新型インフルエンザでは、小児の脳炎・脳症が多く見られることから、幼児、小学校低学年に対する前倒しの接種が必要だと指摘するとともに、2回接種の議論をするより、まずは全ての希望者への第1回接種を実現すべきと主張。加えて、ワクチンを無駄にしないよう、診療所には1mlバイアルのワクチン納入を徹底する等、受託医療機関の実情に応じた供給の確保を求めた。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第三課 TEL:03-3946-2121(代)
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