白クマ
日医白クマ通信 No.1206
2009年11月26日(木)


定例記者会見
「事業税の非課税措置等の見直しの方針に反論」
―今村聡常任理事

定例記者会見


 今村聡常任理事は、11月25日の定例記者会見で、政府の税制調査会が検討している医療機関の事業税の非課税措置等の見直しに反対する考えを示した。

 政府の税制調査会では現在、2010年度の税制改正について議論が行われているが、社会保険診療報酬に対する事業税の非課税措置や医療法人の自由診療分に対する事業税の軽減税率を見直す方針であると言われている。

 当日の会見で、同常任理事は、まず、1医療機関当たりの増税額を、「TKC 医業経営指標(平成20年度指標版)」を用いて試算した結果を、社会保険診療の非課税が廃止された場合(個人の診療所で118.3万円、法人の診療所で40.1万円、法人の一般病院で288.9万円の増税)と、社会保険診療の非課税に加えて、医療法人の社会保険診療以外の軽減税率も廃止された場合(個人の診療所で 118.3万円、法人の診療所で43.2万円、法人の一般病院で418.2万円の増税)に分けて説明。「これはあくまでも平均値であるが、医療機関にはかなりの影響となる」として、その見直しに懸念を表明した。

 また、医療機関の事業税の非課税措置が優遇税制と言われることに対しては、 (1)国民皆保険制度を支えている社会保険診療は公共性・非営利性の極めて高い事業であること、(2)社会保険診療報酬は、極めて低廉で事業税非課税を前提とした公定価格であり、仮に利益が出たとしても配当はされずに内部留保され、医業の再生産のために使用されること―を挙げて反論。さらに、医師は行政が行うべき公共性の高いサービスを代行しているほか、60以上の行政サービスに参加協力し、地域住民活動を支えているとし、事業税にいきなり課税されることになれば、これらの活動も出来なくなるとした。

 最後に、同常任理事は、地域医療をいかに確保するかということが地方自治体にとっての大きな課題となっているなかで、医療機関の事業税に課税するということは、方向性としては、まったく逆行しており、理解できないと指摘。また、今回の見直しは、事業税を課税されることがない公的病院と民間病院の格差をさらに広げることにもなるとして、その見直しに強く反対していくことを表明した。

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