白クマ
日医白クマ通信 No.1307
2010年8月6日(金)


定例記者会見
「チーム医療推進会議」関連団体打ち合わせ会を開催
―藤川常任理事

定例記者会見


 藤川謙二常任理事は、8月4日の定例記者会見で、7月30日に日医会館で開 催された「『チーム医療推進会議』関連団体打ち合わせ会」について報告した。

 打ち合わせ会は日本理学療法士協会の半田会長の提案により開催され、日本 医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本病院薬剤師会、日本放射線技師 会、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会、日本栄 養士会の9団体の役員等が出席した。

 当日の会議では、各参加団体が、厚生労働省の「チーム医療推進会議」およ び「チーム医療推進のための看護業務検討WG」の進め方に問題があると感じ、 特に特定看護師(仮称)の創設を前提に、厚労省が各委員の意見を尊重せずに 進めている印象を持っていることが確認された。

 また、同常任理事は、平成22年度厚生労働科学特別研究事業として実施され る「看護師が行う医行為の範囲に関する研究」の調査項目に、「リハビリテー ションの必要性の判断、依頼」「理学療法士・健康運動指導士への運動指導依 頼」「整形外科領域の補助具の決定、注文」などが含まれていることを挙げ、 「これは該当職種の専門性を否定するだけでなく、国家資格を持つ職種の成り 立ちを無視するもの。万一、権限が看護職に委譲された場合、医療における安 心、安全なリハビリテーションを受ける国民の権利を侵害する恐れがあると同 時に、チーム医療の円滑な推進そのものを阻む」として、全く容認できないと の認識で一致したとした。

 さらに、看護師の医行為の問題だけに議論が集中している点について、 「チーム医療は看護職中心のものではなく、各職種が高い専門性により、患者 さんに質の高い医療を安全に提供するのが目的。重要なのは一部の突出した職 種を作ることではなく、看護職を含む全職種の全体的なレベルアップである」 として、各専門団体の意見も十分聞いて議論を深めることが、真に国民のため になるチーム医療の推進につながると強く訴えた。

 最後に同常任理事は、各関連団体とは今後も必要に応じて意見交換していく 考えを示した。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第一課 TEL:03-3946-2121(代)
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