白クマ
日医白クマ通信 No.1376
2011年1月21日(金)


定例記者会見
日本医師会「健康食品安全情報システム」事業について
―石川広己常任理事

定例記者会見


 石川広己常任理事は、1月19日の定例記者会見で、日本医師会「健康食品安全情報システム」事業を開始すると発表した。

 同常任理事は、いわゆる「健康食品」の利用状況は右肩上がりで、健康食品市場は特定保健用食品を含めると2兆円近い市場になっていると述べた。

 しかし、医療提供者の立場から見た健康食品に関する問題点として、1.副作用、アレルギー等の可能性、2.医薬品との相互作用、3.国民・患者の多種摂取、過剰摂取、4.過大な宣伝方法(例えば、「がんが治る」(薬事法違反)などの宣伝を信じた場合は、適切な時期に、医師の診療を受けるチャンスを逸失するおそれ)、5.医師における、健康食品の成分や有害性等に関する情報不足、6.医師が、患者が健康食品を摂取していることを把握できていない、などが考えられると指摘した。

 日医では、平成18年度から実施してきた17都道府県医師会が協力する「食品安全に関する情報システム」モデル事業を踏まえ、新たに「健康食品安全情報システム」事業として全国展開に向けて取り組んで行くと報告した。この事業は、全ての日本医師会員からの「健康被害」(疑いの場合を含む)の情報提供をもとに、日医「健康食品安全情報システム委員会」での審議・判定の上、都道府県医師会と情報共有し、日医会員へ情報のフィードバックをするものである。また、国民・患者への啓発も行う予定。

 最後に同常任理事は、「日医は、国民のあらゆる場面の安全を考慮して、健康食品の被害に対する情報システムを構築していく」と述べた。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第一課 TEL:03-3946-2121(代)
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