白クマ
日医白クマ通信 No.501
2006年10月2日(月)


定例記者会見
「小泉政権下での医療政策を総括」

小泉政権下での医療政策を総括


 5年半に及んだ小泉政権が終了したことを受けて、中川俊男常任理事は、9月27日記者会見を行い、改めて小泉政権における医療政策の総括を行った。

 そのなかで、同常任理事は、「『改革なくして成長なし』というフレーズは小泉前総理の持論だが、これは『破壊なくして創造なし』に通じ医療については破壊のみで終わった感が否めない」とその医療政策を批判。具体的な問題点として、(1)度重なる診療報酬のマイナス改定、いわゆる混合診療の適用拡大などの給付費の抑制策(国庫負担の軽減)、(2)窓口負担の引き上げ、療養病床における居住費、食費の自己負担化など家計への負担の転嫁、(3)伸び率管理制度など、官による医療費コントロール手法を導入しようとした、(4)株式会社による医療機関経営の条件付容認など、民間企業への利益誘導―を列挙した。

 また、「骨太の方針2006」にある社会保障費を今後5年間で1.1兆円削る方針に関しても、これ以上の締め付けは医療の質や安全の確保を困難にするとして、改めて反対姿勢を示した。

 一方、新たに誕生した安倍政権に対しては「医療は国民の生命と生計の安心を支える国家安全保障である」という認識を共有しつつ、建設的な議論を重ねていきたいとした。

◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03−3946−2121(代)

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