白クマ
日医白クマ通信 No.628
2007年4月5日(木)


唐澤会長と柳澤厚生労働大臣が会談

唐澤会長


 唐澤人会長は、4月4日、柳澤伯夫厚生労働大臣を訪問し、医師確保などの諸課題について、約1時間にわたり会談を行った。

 この会談は、厚労省の要請に日医が応じる形で実現したもので、厚労省からは、「地域医療における医師確保等の問題に鑑み、勤務医の負担を軽減し、地域医療連携を推進するためには、開業医の果たすべき役割が重要である。具体的には、開業医の休日・夜間救急センターへの交代勤務、診療所のグループ化、研修体制の構築―などの取り組みが必要であり、地域医師会の協力が不可欠である」旨の発言があり、これらの取り組みに対する日医への協力依頼があった。

 また、これに関連して、総合的な診療に対応できる、いわゆる「総合医」(以下、総合医)の養成について意見交換が行われ、その重要性が確認された。

 唐澤会長は、地域における医師確保の問題に関連して、より緊密な診診連携機能の重要性を指摘するとともに、病診連携についても、診療所・病院間の役割分担の確認等も含めて、緊密な連携体制を整備することが必要であるとした。

 また、新医師臨床研修制度の施行等により、医局講座制が機能しなくなりつつあることに触れ、行政と基幹病院が連携して後期臨床研修にかかわり、若手医師が展望の持てるシステムを確立することが必要であることなどを述べた。

 さらに、へき地・離島医療等の対策に関しては、総合的な診療に対応できる診療レベルの高い医師の養成(総合医の養成)と、それらの地域に勤務した医師に対する、適正な評価システムの導入等の検討が必要であると指摘した。

 総合医の養成については、厚労省は、地域における診療の一次的な窓口として、患者に必要な医療資源の振り分けを行い、将来的には、在宅医療ネットワークの要としての機能を期待しているなどと説明した。

 唐澤会長は、地域における社会的役割を果たすためにも、総合医の養成は重要であると指摘。また、総合医の養成には、カリキュラムと研修体制を適切に構築することが必要であると強調したうえで、総合医の診療レベルが向上し、国民の総合医に対する意識が高まれば、総合医を目指す若手医師も増加するのではとの考えを示した。

◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代)


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