日医ニュース 第979号(平成14年6月20日)

日医の抗議に対し,フジテレビから回答


 四月十一日放映のフジテレビ番組「とくダネ!」のなかで,国民医療費三十兆円のうち九兆円が不正請求であるとの報道をしたことについて,日医はフジテレビに対して抗議を行うとともに説明を求めていた(日医ニュース五月五日号二面参照).その件について,フジテレビ執行役員生活情報局長から雪下國雄常任理事宛に,五月二十七日付文書をもって回答が寄せられた.
 なお,日医が抗議を行ってから回答が寄せられるまでに,雪下常任理事はフジテレビの番組責任者と二度面談を行い,直接口頭での謝罪と今後のテレビ番組のあり方について話し合った.

回  答

 平成十四年四月十一日の弊社番組「とくダネ!」で放送した「医療費の不正請求」の件につきましては,複数のレセプト関係者等の証言をもとに,放送いたしました.
 放送後,貴日本医師会から「不正請求九兆円という推定額を出していたが,厚生労働省がまとめた不正請求関連のデータと大きな乖離がある.九兆円というのは非常識な数字だ」とのご指摘,並びに抗議をお受けしました.
 弊社番組といたしましては,厚生労働省のデータや貴日本医師会の見解などをあわせて放送すべきであったと厳しく認識しており,一方的な放送内容になったことを反省いたしております.
 弊社番組「とくダネ!」で今後医療保険制度等のテーマを取り扱う際には,貴日本医師会の見解を正確に伝えることをお約束いたします.
 わが国の医療の現状,課題への取り組みは,いよいよ国民の重要関心事となっております.今後とも情報の収集,及び取り扱いに万全を期して,意義ある番組づくりを心がけていく所存です.


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