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平成28年(2016年)5月5日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

医師主導による機器開発の促進を目指して地域セミナーを開催

日医定例記者会見 4月13日

 羽鳥裕常任理事は、「医師主導による医療機器の開発・事業化支援」事業が受け付けを開始してから約10カ月間の概況として、92件の登録があったことなどを報告するとともに、今年度各地で開催する医師主導による医療機器開発・事業化支援セミナー(地域セミナー)について説明した。
 本事業は、広く臨床医が医療機器の開発や事業化を進める窓口を提供し、開発の支援を行うことで、新たな医療機器や技術の開発を促進し、国民により高い治療技術を提供していくことを目的としており、ホームページ(http://jmamdc.med.or.jp/)を設置し、昨年6月10日に受け付けを開始している。
 同常任理事は、まず、昨年6月10日から本年4月11日現在の登録状況について、「アイデアを登録した医師数」は59人であり、「開発アイデアの登録件数」が計92件であったことを報告。4月11日時点で78件の目利きが終了し、医療機器の開発や事業化の可能性が中程度・高程度であったものが33件、その中で、7件は日医の支援、企業等の紹介を行っており、26件は、AMED(日本医療研究開発機構)等への橋渡しを予定していると報告した。
 登録医師の状況として、「医師の所属機関」は、病院が28人、診療所が24人、医育機関附属の病院が7人、「日医会員・非会員」については、日医会員が45人、非会員14人であると説明。
 「登録された開発アイデアの分類」については、治療に関するものが54件、診断に関するものが33件、その他5件であり、現在登録されている開発アイデアの事例として、「在宅医療に資する新しい輸液装置」「モアレ法に代替する側湾症の診断装置」「カテーテルの挿入補助器具」などを紹介した。
 その上で、同常任理事は、わが国の医療機器開発の促進に向けた方策とあり方を展望するとともに、臨床ニーズやアイデアを発掘、収集することを目的に、地域セミナーを開催する意向を表明。「医療機器開発に携わる医師のみならず、工学系の研究者や弁理士、自治体等の皆さんと接して頂き、より積極的にニーズやアイデアの登録を行って頂きたい」と呼び掛けるとともに、「多くの先生方にホームページを通して登録をお願いしたい。不明な点は、日医総研に問い合わせ頂きたい」と述べ、より多くの登録を求めた。
 なお、地域セミナーは、医師会員を中心に非会員、工学系研究者、弁理士会及び自治体等に参加を求め、「医療機器開発に携わった医師や工学系の研究者、弁理士等による講演」「パネルディスカッション」「個別相談」などを行うことになっており、第1回目を6月11日(土)日医会館、第2回目を7月30日(土)神奈川県川崎市など、全国6カ所程度で開催予定としている。

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