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平成29年(2017年)4月5日(水) / 日医ニュース / 解説コーナー

医療問題Q&A

 今号では、多くの会員の先生方から寄せられた質問の中から、以下の質問に対する回答を掲載する。

鈴木邦彦常任理事

鈴木邦彦常任理事

Q「介護医療院」について教えて下さい。

A鈴木:「介護医療院」とは、平成29年度末に経過措置が終了し、廃止期限を迎える介護療養病床(介護療養型医療施設)と25対1医療療養病床の移行先となる「新たな施設類型」の名称のことです。
 今国会に提出された介護保険法等改正案に盛り込まれており、現在、国会で審議が行われています。
 「介護医療院」には、長期療養が必要な要介護者に医療・介護を一体的に提供するため、「日常的な医学管理」「看取り・ターミナル」などの機能と、「生活施設」としての機能を兼ね備えた施設となることが期待されています。
 介護療養病床に関しては、平成18年に突然6年後の廃止が決定したために現場の理解が得られず、また、課題検証も行うことなく、国が転換を進めようとした結果、転換が進まない状況が続いていました。
 そこで、平成27年に「療養病床の在り方等に関する検討会」が、平成28年は「療養病床の在り方等に関する特別部会」が厚生労働省に設置され、同年12月には新たな施設類型に関する基本設計が取りまとめられ、今回の改正案にもこの方針が盛り込まれています。
 特別部会における議論の中では、「新たな施設類型を設定するに当たっては地域の中で、その医療機関が担っている重度者の受け皿や、看取りの場としての機能を含めた医療・介護サービスが引き続き提供され、地域住民の療養の場を確保する視点が何よりも重要である」とするとともに、「低所得者への配慮や、1病棟のみの小規模病院、有床診療所などへの配慮が必要不可欠だ」と主張してきました。
 また、病院から施設となる可能性がある名称についても、病院か施設かは医師や職員のモチベーションにも関わることから柔軟に対応することを求め、改正案では病院や診療所が新たな施設類型に転換した場合には、転換前の病院・診療所の名称を引き続き使用できるよう示されています。
 更に、廃止に伴う経過措置期間に関しては、「平成30年4月から3年間の第7期介護保険事業計画での転換実績を検証した上で、第8期事業計画でも必要な経過措置を設定すべきであり、新類型案への転換を促すためにも、第7期と第8期の事業計画に合わせた2段階、計6年間の経過措置を設けるべきである」と主張し、今回の改正案では具体的な延長期間について「6年程度」と明記されました。
 新類型の施設要件や報酬などについては、今後、「社会保障審議会介護給付費分科会」で議論されることになりますが、国民や医療機関にとって、魅力ある移行先として、できるだけ使いやすいものになるよう、引き続き努めていきたいと思います。

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