閉じる

平成29年(2017年)6月20日(火) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

改正介護保険法の成立を受けて

日医定例記者会見 5月31日

 鈴木邦彦常任理事は、5月26日に参院本会議で可決され、成立した介護保険法等改正案について、日医の見解を示した。
 今回の法改正で示された2つの方針(①地域包括ケアシステムの深化・推進②介護保険制度の持続可能性の確保)について、同常任理事は、まず①で「医療・介護の連携推進」として「介護医療院」の創設が明記されたことに触れ、「具体的に慢性期の医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者に対応し、地域包括ケアシステムの理念である、住み慣れた地域で最期まで暮らし続けるための施設となることが重要である」と指摘。
 その上で、「『介護医療院』が、地域包括ケアシステムの理念の下、利用される高齢者や転換を検討している医療機関にとって魅力ある選択肢となるよう、社会保障審議会介護給付費分科会においてしっかりと議論していきたい」と述べた。
 また、②として、所得の高い層の利用者負担割合を3割とすることについては、「持続可能性のある介護保険制度とするためにも、利用者負担割合は原則として応能負担を考える必要があり、高齢者の中でも、現役並みの所得のある方には、更に負担して頂くことはやむを得ないと考えている」と述べるとともに、介護納付金への総報酬割の導入については、「比較的所得の少ない加入者が多い組合に加入している現役世代の負担軽減のためにも、段階的に導入していく必要がある」との考えを示した。
 最後に、同常任理事は、「地域包括ケアシステム構築を推進するためには、都道府県や市町村において、行政と医師会が車の両輪となって、互いに連携しながら取り組んでいくことが必要である」と強調。その上で、「今後は、改正法に位置づけられた制度の施行及び平成30年度に予定されている診療報酬・介護報酬の同時改定に向けて、介護給付費分科会等の場においてしっかりと議論し、対応していきたい」と述べた。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる