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第1008号(平成15年9月5日) |
日医は,八月十九日開催の定例記者会見で厚生労働省公表のMEDIASを参考として作成した資料を基に,「最近の医療費の動向(平成十四年度)」について解説するとともに,「第三次レセプト調査結果(四―六月)」を公表した.(写真は,会見を行う青柳俊副会長)
最近の医療費の動向
外科・整形外科に強いマイナス影響
医療保険医療費は,介護保険制度が導入された平成十二年度を除き,対前年度比約三%の伸びを毎年示していたが,平成十四年度は〇・八%の減となっている.この数字はこれまでの伸び率を考えると大きな減少といえる.
医療費を種類別に見ると,入院外が対前年度比約四千八百億円のマイナス(四・〇九%減)ともっとも強い減少率を示しているのに対し,調剤医療費は同約三千億円のプラス(九・四八%増)と対照的な結果を示していることが目立つ.
平成十二年四月から平成十三年二月までの医科(入院・入院外)総患者数の推移を見ても,入院にはほとんど変化がないが,入院外のマイナスが顕著なものとなっている.
保険医療機関別に医療費(医科)を見ると,公的病院がわずかに対前年度比一・五%のマイナスなのに対して,診療所は同三・四%のマイナスとなっている.その診療所の一施設当たり医療費の変化を診療科別に見ると,特に,外科,整形外科に強いマイナス影響が出ていることがわかる.(図1)
図1 診療所の主たる診療科別医療費(医科)
(金額単位:億円) 出典:医療機関メディアス 平成15年3月号
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