検査項目

臨床判断値または共用基準範囲

 
項目(単位) 名称 下限 上限
肥満度 BMI 18.5 25 身長と体重でオーバーウェイトを判定します。
血圧
収縮時血圧 - 130 脳卒中や心筋梗塞などの原因となる高血圧や、低血圧などを判定。測定値は、日によって、また時間によって変動するので、何回か測ることが必要です。
拡張期血圧 - 85






LDL-C(mg/dL) LDL-コレステロール - 140 数値が高いと動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞などの病気を誘発してしまう。脂や脂肪分を多くとりがちな食生活の欧米化の影響で、数値の高い人が増加しています。
HDL-C(mg/dL) HDL-コレステロール 40 血管内に付着する脂肪分を取り除き、動脈効果を防ぐことから「善玉コレステロール」と言われています。数値が低いと、心筋梗塞や脳梗塞などの病気を誘発してしまいます。
中性脂肪(mg/dL) TG(トリグリセライド)

-

150 体内の脂肪の主な成分でエネルギーとして利用され、余った分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。肥満、食べ過ぎ、飲みすぎで数値は上昇し、動脈硬化や脂肪肝の原因になります。
Non-HDL-C(mg/dL) Non-HDL-コレステロール

-

170   








WBC
(103/μL)
白血球数
3.3 8.6 白血球は、外部から進入した病原体を攻撃する細胞で、数値が高いと感染症や白血病、がんなどが疑われます。外傷がある場合や喫煙、ストレス、風邪などでも上昇します。
RBC
(106/μL)

赤血球数

男 4.35 5.55 血液中の赤血球数を調べ、数値が低いと貧血が疑われます。生理出血の増加や、鉄分が不足している場合も低値になることがあります。
女 3.86 4.92
Hb(g/dL)

ヘモグロビン

男 13.7 16.8 赤血球の成分のひとつで、主に血液中の酸素を運搬する役割を果しています。
女 11.6 14.8
Ht(%) ヘマトクリット

男 40.7 

50.1 血液中の赤血球の容積の割合(%)を表し、低い場合は貧血の疑いがあります。

女 35.1

44.4
MCV(fL) 平均赤血球容積 83.6 98.2 赤血球の大きさを示しています。
MCH(pg) 平均赤血球血色素量 27.5 33.2 赤血球に含まれる色素素量を表しています。
MCHC(g/dL) 平均赤血球血色素濃度 31.7 35.3 赤血球体積に対する血色素量の割合を表し、多血症の診断に用いられます。
PLT
(103/μL)
血小板数 158 348  出血時に止血する働きをします。




尿蛋白

(−)

尿中に排泄されるたんぱくを調べ、腎臓病などの判定に用います。激しい運動の後、過労状態のとき、発熱時などに高くなることもあります。
尿潜血 (−) 尿中に血液が出ていないか調べます。陽性の場合、腎臓病や尿路系の炎症が疑われます。
UN(mg/dL) 尿素窒素 8 20  
UA(mg/dL) 尿酸 男3.7 7.8 尿酸は、細胞の核の成分であるプリン体が分解してできた老廃物です。代謝異常により濃度が高くなると、一部が結晶化し、それが関節にたまると痛風になります。
女2.6 5.5
CRE(mg/dL) クレアチニン 男 0.65 1.07 筋肉内の物質からつくられ、尿から排泄されるクレアチニンの量を測り、腎臓の排泄能力をチェックします。数値が高い場合、腎機能障害や腎不全が疑われます。
女 0.46 0.79




AST(GOT)(U/L) アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ 13 30 ASTとALTはともに肝臓に多く含まれるアミノ酸を作る酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に漏れ、数値は高くなります。肝炎や脂肪肝、肝臓がんなど、主に肝臓病を発見する手ががりとなります。
ALT(GPT)(U/L) アラニンアミノトランスフェラーゼ 男10 42
女7 23
γGT(U/L) γ-グルタミールトランスフェラーゼ 男13 64 アルコールに敏感に反応し、アルコール性肝障害を調べる指標となっています。
女9 32
ALP(U/L) アルカリホスファターゼ 106 322 肝臓、骨、腸、腎臓など多くの臓器に含まれている酵素で、臓器に障害があると血液中に流れ出ます。主に胆道の病気を調べる指標となります。
TP(g/dL) 総蛋白 6.6 8.1 血清中のたんぱく質の総量。高い場合は、慢性肝炎や肝硬変など、低い場合は、栄養不良や重い肝臓病が疑われます。
TB(mg/dL) 総ビリルビン 0.4 1.5 ヘモグロビンから作られる色素で、胆汁の成分になっています。黄疸になると体が黄色くなるのはビリルビン色素が増加するためです。




尿糖 (−) 尿の中に糖が出ているかを調べ、糖尿病を見つける指標のひとつとされています。陽性の場合は、糖尿病や膵炎、甲状腺の機能障害などの疑いがあります。
GLU(mg/dL) グルコース 73 109 空腹時の血液中のブドウ糖の数値(血糖値)を調べ、糖尿病をチェックします。糖尿病の疑いがある場合は、ブドウ糖付加試験を行います。
HbA1c
(%(NGSP))
ヘモグロビンA1c 4.9 6.0 血糖検査では、血液を採取したときの値しかわかりませんが、HbA1cは120日以上血液中にあるため、長時間にわたる血糖の状態を調べることができます。糖尿病の確定診断の指標に用いられたりします。
便潜血検査 免疫学的ヒトヘモグロビン検出法 (-) 大腸や肛門からの出血に反応し、陽性の場合、大腸のがんやポリープが疑われます。
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出典:日本臨床検査医学会「臨床検査のガイドライン JSLM2018」


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