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平成29年(2017年)10月5日(木) / 日医ニュース

喫煙から禁煙へ

 私は40年近く愛煙家だった。禁煙をして8年になる。きっかけは喫煙場所が少なくなったこと、職業(医師)や自分の置かれている立場も考え、突然思い切って禁煙宣言をした。
 誘惑に負けないで3カ月ぐらい過ぎると、喫煙した人や喫煙できる場所の「たばこ臭」がとても気になり出した。私もこんな不快な思いを他人にさせていたのかと思うようになり、自分の意志だけで完全な禁煙に成功した。20年ぐらい前までは、たばこ、酒、先輩との付き合いはステータスだった。テレビでもタバコを吸い、酒を飲むコマーシャルが流れていた。
 1995年厚生省(当時)が受動喫煙対策を打ち出し、その後、タクシー、航空機、JRなど、ほぼ全面禁煙となる。
 ひと昔前まで会社では、「たばこ部屋で人事が決まる」と言われるくらい、特権領域だった喫煙室。今や「さぼり部屋」と後ろ指をさされる存在だ(BuzzFeedNewsより引用)。
 「肩身が狭い」と感じていたのは吸わない人の方だったのが逆転し、喫煙から禁煙へ「標準」が変わる時、世界標準の受動喫煙防止法は必要不可欠だと思う。喫煙場所のみできちんと吸えることは愛煙家にとっても良いことではないだろうか。

(禿)

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