
釜萢敏常任理事は3月11日、記者会見を行い、厚生労働省から出された通知を基に、都道府県並びに郡市区医師会長宛てに日医から発出した通知「新型コロナウイルス感染症が疑われる者の診療に関する留意点について」の内容について、説明を行った。
本通知は、(1)地域の各医療機関の外来に共通する感染予防策、(2)新型コロナウイルス感染症患者(同感染症が疑われる者も含む)を診察する際の感染症予防策―等を示したものとなっている。
同常任理事は、(1)について、まず、日常の外来診療での標準予防策として、サージカルマスクの着用と手指衛生の励行を徹底することが明示されたことを評価。更に、新型コロナウイルス感染症の疑いに対し、検体採取をする際には、サージカルマスク等及び眼の防護具(ゴーグルまたはフェイスシールド)、ガウン、手袋を装着することが求められ、感染を予め特定できない中で、全ての患者の診察においても同様の対応が必要となったため、厚労省とも相談の上で、「例えばインフルエンザなどの場合には検査せずに臨床診断にて治療薬を処方することをご検討ください」との文言を付け加えたことを報告。「検査をしないことによるデメリットがないとは言えないが、現場で防護具が不足していることを踏まえれば、必要な措置であると考えている」とした上で、現場の医師に対しては、患者への丁寧な説明を求めた。
(2)に関して、「原則として、診察した患者が新型コロナウイルスに感染していたことが後に判明した場合であっても、感染予防策を適切に講じていれば、濃厚接触者には該当しない」旨が明記されたことについては、「新型コロナウイルス感染者との知らずに診察をしてしまう事例が散見され、医療現場では切実な問題になっていた」とし、このことが通知で明記されたことは大変意義があるとした。
その他、同常任理事は、政府の「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策第2弾」に感染防護具不足への対策が盛り込まれたことに触れ、「現場では大変苦労しており、ありがたい」と述べた。
また、日医が実施しているPCR検査の不適切事例に関する調査に関しては、3月13日に一旦締め切り、整理した上でその結果を公表する意向を表明。「検査に結びつかなかった理由を見てみると、検査能力が限られている中で、帰国者・接触者相談センターが苦慮していることが伺える」とするとともに、この問題は検査できる機関が増えることで解消されるだろうとの見通しを示した。
その上で、同常任理事は、改めてPCR検査はどの医療機関でもできるものではないことを強調。会見の出席者に対して、国民への周知に対する協力を求めた。
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