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令和3年(2021年)2月5日(金) / 「日医君」だより / 日医ニュース

政府と医療関係団体の意見交換に出席

政府と医療関係団体の意見交換に出席

政府と医療関係団体の意見交換に出席

 中川俊男会長は1月14日、総理官邸で行われた「政府と医療関係団体の意見交換」に出席し、医療界が一丸となって新型コロナウイルス感染症対策に取り組む考えを説明した。
 意見交換には、政府から菅義偉内閣総理大臣の他、田村憲久厚生労働大臣、西村康稔新型コロナ対策担当大臣が、医療界からは中川会長の他、福井トシ子日本看護協会会長、相澤孝夫日本病院会会長、猪口雄二全日本病院協会会長、加納繁照日本医療法人協会会長、湯澤由紀夫全国医学部長病院長会議会長が出席した。
 冒頭あいさつした菅内閣総理大臣は「必要な方に必要な医療が提供できるよう、医療機関に対して最大限の支援をしていきたい。本日は医療関係団体の生の声を聞かせてもらい、対策を躊躇(ちゅうちょ)なく実施していきたいと考えているので、よろしくお願いしたい」と述べた。
 引き続き行われた医療関係団体からの意見陳述では、中川会長がまず現状について、「全国的に医療崩壊は既に進行している状況にある」と指摘。「医療崩壊が進んでいるのは、医療関係者の努力が足りないからだ」「諸外国は日本より患者数が多く、かつ病床数が少ないのに、まだ対応できているではないか」といった声があることについては、(1)欧州では既に昨年の第一波の時点で医療崩壊が生じ、多くの死者が発生している、(2)これまでの死者数は、G7の大半の国では人口100万人当たり1000人以上であるのに対して、日本は約30人である―ことを挙げ、誤った認識であると強調した。
 その上で、中川会長は「現状のままでは助かる命に優先順位をつけなければならなくなる」と危機感を示すとともに、その状況を避けるため、医療界は、災害医療に取り組んだ東日本大震災の際のように、一丸となって究極の臨戦態勢をとり、この有事に全身全霊で対応していく決意を表明。具体的には、「日病、全日病、日本医療法人協会と共に、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる病床を確保するための対策組織を新たに設置し、可能な医療機関は全て躊躇なく、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れるべく努力していく」「全国各地域の医師会から、多くの開業医が現場に派遣されているが、対応可能な全ての開業医にこれまで以上の支援を要請する」等の対応を行っていくとした。
 また、菅内閣総理大臣に対しては、緊急事態宣言の全国的な発令を求めるとともに、「明確な感染拡大防止のメッセージを繰り返し発信することで、国民の間に連帯感をもった危機感と緊張感を呼び覚まして欲しい」と要請した。
 福井日看協会長は主に、①感染対策に携わる看護職の処遇の改善②保健所の体制強化③平時からの看護職員の配置強化④資格を持つ看護職員の把握と資質を維持するための体制の整備―の4点を要求。相澤日病会長は、「現状を改善していくためには個々の医療機関の対応だけでは難しく、国の明確な方針の下、地域全体で対応をしていく必要がある」と強調した。
 猪口全日病会長は、今後は新型コロナウイルス感染症患者に対応している医療機関を支援する後方病院に対する支援や各地域での機能分担が大事になると指摘。加納医法協会長は、前年度の診療報酬支払額に基づく概算請求を認めることを求めた。
 湯澤全国医学部長病院長会議会長は、「大学病院で重症患者を引き続き受け入れられるようにするためにも、後方支援病院の体制整備が重要になる」とした他、検査学科のある大学の教員に協力してもらい、PCR検査を実施していくことも検討していく意向を示した。
 これらの意見を受けて、田村厚労大臣は、これまで新型コロナウイルス感染症患者への対応を行っていない医療機関に協力を求めるとともに、ワクチン接種に向けた体制整備を要請。厚労省としてもできる限りの支援をしていく考えを示した。
 一方、西村新型コロナ担当大臣は、今回の緊急事態宣言の対象地域以外でも医療が逼迫している状況にあることに理解を示した上で、対象範囲を広げることについては専門家の意見も聞きながら、判断していきたいとした。
 最後に改めてあいさつした菅内閣総理大臣は、「本日頂いた意見をしっかり受け止め、取り組んでいきたい」とした他、「新型コロナウイルス感染症患者を受け入れたために、医療機関の経営が厳しくなるということはあってはならない」として、責任をもって対応していく考えを表明。ワクチン接種についてはできるだけ早い時期に開始したいとして、その体制整備に向けた協力を求めた。

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