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令和3年(2021年)3月20日(土) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

新型コロナウイルス感染症に関する外国人医療の状況を解説

日医定例記者会見 2月24日・3月3日

新型コロナウイルス感染症に関する外国人医療の状況を解説

 松本吉郎常任理事は、新型コロナウイルス感染症に関する外国人医療の状況について解説した。
 同常任理事は、まず、基礎的なデータとして、「訪日・在留外国人の推移」について説明。訪日外国人はアジアの方が多いことや、在留外国人数は288万人強(2020年6月時点)であり、東京・愛知・大阪・神奈川・埼玉に多く在住していること等を、データを基に示した。
 次に、厚生労働省の外国人医療への取り組みを概説。医療機関や都道府県向けにマニュアルを公表するとともに、休日・夜間のワンストップ窓口も設けている(平日の日中は都道府県で実施)ことを紹介した。
 また、厚労省の医療提供体制構築の主要支援策として、(1)新型コロナウイルス感染症包括支援交付金による支援〔「帰国者・接触者相談センター等の相談窓口の通訳導入・説明資料の翻訳等、外国人患者を受け入れる拠点的な医療機関の多言語情報発信に資する掲示板等の設備整備」「外国人特有の課題に対応した入院治療・療養が可能な体制の整備(令和3年2月3日追加)」〕、(2)新型コロナウイルス感染症における多言語対応のための電話通訳―を挙げた。
 併せて、医療通訳に関しては、日本医師会としても2020年4月から「日本医師会医師賠償責任保険医療通訳サービス」を開始し、現在は対応言語が18言語に増えていることなどを説明。積極的な活用を呼び掛けた。
 同常任理事は厚労省の各種施策に一定の評価をした上で、外国人患者と医療機関を守るため、外国人医療に関しての更なる施策を要望した。
 一番重要度の高いものとして予防接種を挙げ、日本医師会内に設置されている「外国人医療対策委員会」で議題に上った、①外国人コミュニティに対するコロナ対策の周知・広報(ワクチン接種を含む)の徹底②外国人の予防接種は、住民基本台帳に掲載した市町村以外の場所で接種を認め、特例的に言語が理解できる医療機関やかかりつけの医療機関で接種を受けても良いこととする―等、対応が必要と考えられる五つの事項を列挙。その中でも「ワクチン接種に必要な予診票の全国統一フォームの作成と多言語対応の作成」については、予診票のフォーマットを統一して全国で使用できるようにすべきと主張した。
 また、これまで厚労省に対応を強く求めてきた予診票の多言語化に関して、今後17カ国語へ翻訳される予定となっており、対応が進みつつあることを明らかにした。
 都道府県が平日・昼間に設置する外国人対応に資するワンストップ医療機関についても言及し、都道府県に全て任せることは、今般の新型コロナウイルス感染症の業務負荷もあり限界があるとして、「平日・昼間のワンストップ窓口も、国による実施、また、都道府県を支援することを検討すべき」と提案した。
 同常任理事は最後に、今後も「外国人医療対策委員会」を中心に課題の抽出や検討を進め、対応が必要な事項については厚労省に対応を求めていく方針を示した。

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