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令和3年(2021年)4月5日(月) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

新型コロナウイルスワクチンの供給体制に関するアンケート(速報)を報告

日医定例記者会見 3月10・17日

新型コロナウイルスワクチンの供給体制に関するアンケート(速報)を報告

 猪口雄二副会長は、日本医師会が緊急的に実施した「新型コロナウイルスワクチンの供給体制に関するアンケート」の速報について報告した。
 同調査は、国民への新型コロナウイルスワクチン接種の開始を控え、ファイザー社製ワクチンの接種方法など協議の進行状況等を把握するため、3月12日に819郡市区医師会(大学等医師会を除く)へメール配信及びFAXで送付し、3月19日を期限として実施。3月17日午前9時時点における速報として、309郡市区医師会、571市区町村(複数の郡市区医師会が一つの自治体を所管している例があり、市区町村数に一部重複あり)からWEB、メール、FAXで回答を得た。
 その主な内容は以下のとおりと概説した。
 「ワクチンの供給について、市区町村と直接調整されているか」については、直接調整しているが53・2%、都道府県医師会で取りまとめているが6・8%、市区町村単独で取りまとめているが20・5%、関与していないので分からないが12・8%、その他(市町村で調整途中、県や保健所で調整・取りまとめなど)6・7%であり、直接調整しているが過半数以上で一番多かった。
 「医療従事者接種に関して、当該市区町村において、同ワクチンの基本型接種施設から連携型・サテライト型への供給体制は決まっているか」については、医薬品卸が10・7%、運送業者20・3%、決まっていないが28・9%、不明が18・7%、その他(検査会社による配送、行政・連携施設が基幹型に取りに行くなど)が21・4%であり、接種開始から短い期間であることから決まっていない地域が多い状況であった。
 「高齢者接種に関して、当該市区町村において、同ワクチンの接種方法(集団、個別、それらの組み合わせ)・供給体制は決まっているか」については、集団接種が11・4%、個別接種が9・1%、集団・個別の組み合わせが60・1%、全体的に決まっていないが6・0%、不明7・4%、その他(検査会社による配送、行政・連携施設が基幹型に取りに行くなど)6・1%であり、接種方法が決まっていても供給体制はいずれも半数以上が未定との回答であり、供給体制が確立されていない状況が判明した。
 「要望、解決すべき課題などの意見」については、主なものとして、(1)情報に関して、少ない、ほとんど入ってこない、統一性がない、(2)ワクチンに関して供給日程、供給量が分からない等、(3)V―SYSに関して、登録方法・取り扱い方法が不明、入力方法が難しい、ID等が付与されない―などの他、医療従事者向けの接種途中での高齢者施設への接種の開始による現場の混乱や国が朝令暮改、行政の縦割りの弊害などの意見があった。
 同副会長は、今回の結果について、日本医師会として新型コロナウイルスワクチン接種体制を支援するため、寄せられた課題の解決に取り組む姿勢を示すとともに、「あくまでも速報値であるため、今後、改めて同調査の結果を報告する」と述べた。

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