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令和5年(2023年)3月5日(日) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

全世代社会保障法案の閣議決定を受けてかかりつけ医機能等について日本医師会の方針を説明

全世代社会保障法案の閣議決定を受けて かかりつけ医機能等について日本医師会の方針を説明

全世代社会保障法案の閣議決定を受けて かかりつけ医機能等について日本医師会の方針を説明

 松本吉郎会長は2月15日に記者会見を行い、全世代社会保障法案が2月10日に閣議決定され、現在開催されている第211回通常国会において今後審議されることに対する日本医師会の方針を説明。今後も国民のためにかかりつけ医機能が更に発揮されるよう推進していく考えを示した。

 松本会長はまず、全世代社会保障法案が閣議決定されるまでの経緯や日本医師会の動きなどを説明。法案については、「かかりつけ医機能が発揮される制度整備は、国民医療を守るため、地域医療を面として支える医療が確保されるよう、医療機関が自主的に医療機能を報告し、国民に分かりやすく示すとともに、それを基に必要に応じて地域で協議する方向でまとまったもの」との認識を示した上で、「加藤勝信厚生労働大臣のリーダーシップの下、ステークホルダーそれぞれのベクトルの均衡点で一定の決着を見た。日本医師会は、今後も国民のためにかかりつけ医機能が更に発揮されるよう推進していく」とした。
 また、かかりつけ医について、「あくまで国民が選ぶものであり、国民にかかりつけ医をもつことを義務付けたり、割り当てたりするものではない」と強調。更に、診療科別や専門性の観点から複数のかかりつけ医をもつことが自然であるとした他、いわゆる「登録制」についても、医療へのアクセス権や医師を選ぶ権利を阻害する提案であり、「人頭払」についても、現代の複雑かつ高度な医療においては現実的な提案ではないと指摘し、改めて反対する姿勢を示した。
 かかりつけ医機能を発揮する医療機関に関しては、「診療科や病院・診療所の別を問うものではなく、必ずしも一つの医療機関においてかかりつけ医機能の全てを持たなければならないわけではない。地域で面としてのかかりつけ医機能をしっかりと果たしていくべき」と述べるとともに、今回の法案に、かかりつけ医を複数もつなど、いろいろな受診の仕方が可能な日本の医療の良さを残す方向性が共有されたことを評価する考えを示した。
 加えて、不足している機能の充足に向けては、医師会が中心となり、各地域で検討することが求められるとする一方、かかりつけ医として国民に選ばれるための努力が今まで以上に求められているとして、医師には「日医かかりつけ医機能研修制度」を受講するなど、自己研鑽(けんさん)に励むことを求めた。
 また、松本会長は「かかりつけ医・かかりつけ医機能の認定制」には明確に反対する考えを示すとともに、法案に書かれている「かかりつけ医機能の報告」は、「かかりつけ医機能を認定するものではなく、機能を持っていないからその人はかかりつけ医ではない、といったものではない。ましてや『かかりつけ医』と『かかりつけ医以外の医師』を区別するものでもない」と強く主張。更に、医師会として、今後も続く高齢社会をしっかり支えていく意向を示した。
 その他、松本会長は自民党厚生労働部会において、法案に明記された都道府県の「確認」は、行政処分につながる「行政行為」ではなく、現時点での診療実績の有無や受け入れの体制等を含めた、事実行為の「確認」であると厚労省から説明を受けたと、同部会に出席した国会議員から報告があったこと等も紹介した。
 また、同法案に含まれる「医療法人等の経営情報に係るデータベースの整備等」については、昨年11月に取りまとめられた、厚労省「医療法人の経営情報のデータベースの在り方に関する検討会」の報告書に沿って制度の構築が行われた中で、職種別の給与に関しては任意で報告する項目となったことに言及。「行政に集められる医療法人の詳細な経営情報は、あくまでもグルーピングした分析結果を公表することになっている。万が一にも、個別の詳細な経営情報が公開されたり、漏洩(ろうえい)しないよう、慎重に運用してもらいたい」とした。
 また、研究者等への第三者提供に関しても、「公布日から3年以内に施行されることになっているが、詳細な設計に当たっては、厚労省の同検討会の報告書に沿った慎重な検討を政府には求めたい」とした。

キーワード:全世代社会保障法案とは
181105e2.jpg 健康保険法、高齢者医療確保法、医療法などの改正を含んだ予算関連法案。その内容としては、昨年末にかけて、社会保障審議会の医療保険部会・医療部会で議論された、かかりつけ医機能を発揮できる制度整備や後期高齢者の保険料負担率見直し、医療費適正化計画の実効性強化、医療法人・介護サービス事業者の経営情報データベースの整備などが盛り込まれている。

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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