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令和7年(2025年)11月20日(木) / 日医ニュース

「世界保健機関(WHO)における保健人材に関するWMA決議」などを採択

キトゥルWMA新会長とキトゥルWMA新会長と

キトゥルWMA新会長とキトゥルWMA新会長と

 世界医師会(WMA)総会が10月8日から11日を会期とし、ポルト(ポルトガル)で開催され、日本医師会からWMA理事として、角田徹副会長(WMA理事会副議長)、渡辺弘司常任理事(松本吉郎会長代理)、濱口欣也常任理事が出席した。
 全体の参加者は、約50加盟医師会及び国際機関等から約200名であった。
 理事会に先立ち、7日には、角田副会長がWMA理事会副議長として財務担当グループ及びWMA役員会に、濱口常任理事がWMA台北宣言改訂作業部会に出席した。
 総会式典では、マレーシア医師会アショック・フィリップ第75代WMA会長が退任し、ケニア医師会ジャクリーン・キトゥル元会長が第76代会長に就任した。また、次期会長には、韓国医師会ジュン・ユル・パク国際委員会委員長が選出された。
 総会では、「世界保健機関(WHO)における保健人材に関するWMA決議」が緊急事項として採択された。決議はWHO事務総長に対し、医療従事者の確保を最優先課題と位置付け、保健医療従事者部門の独立した組織としての維持とジュネーブ地域に本部を置く医療専門家団体との相互連携の確保等を要請するものとなっている。
 また、主な議決事項として、カナダ医師会が会員に復帰した他、レバノン、イラン両医師会の加盟が承認され、加盟医師会数は118となった。
 今後の会議日程としては、2026年4月にベオグラード理事会(セルビア)、10月にロッテルダム総会(オランダ)が開催されることになっている。
 その他、会期中にはアジア大洋州医師会連合(CMAAO)ランチョンミーティングを開催した他、韓国医師会と意見交換を行った。
 同総会に合わせ、6、7の両日には、若手医師の会議(医学部卒後10年以内の医師を対象)が開催された。
 日本医師会では本年度より、若手医師の医師会活動への参画支援の一環として、全国のより多くの若手会員に参加の機会を提供することを目指し、派遣する若手医師の推薦をブロック医師会に依頼している。
 今回は、関東甲信越ブロック推薦の阿部茉莉愛医師(神奈川:横浜市立大学附属病院)、近畿ブロック推薦の井上芳樹医師(京都:京都第二赤十字病院)を派遣し、海外の若手医師と国際保健の問題について話し合い、課題を共有するとともに、交流を深めた。

 本年4月のWMAモンテビデオ理事会(ウルグアイ)への派遣に引き続き、多大なるご協力を頂いた関東甲信越並びに近畿ブロック医師会に御礼申し上げるとともに、今後も若手医師派遣に対する全国のブロックからのご協力をお願いしたい。

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