

松本吉郎会長は8月19日の定例記者会見で、発生から約3週間が経過した「令和8年熊本地震」について、日本医師会のこれまでの対応などを説明。日本医師会の最終目標は「被災地に医療を取り戻す」ことだとして、復旧への支援に引き続き取り組んでいくとした。
まず松本会長は、今回の震災で犠牲になられた方々に改めてお見舞いの言葉を述べるとともに、「被災地の一刻も早い復旧を心から願っている」と語った。
その上で、8月18日に日本医師会は、全国47都道府県医師会と災害対策本部会議を開催したこと報告。水足秀一郎熊本県医師会長や、日本医師会災害医療チーム「JMAT」の統括をしている先生方との間で情報共有を行うとともに、JMATの派遣体制の再構築について協議したと述べた。
また、8月9日には松本会長が熊本県庁と宇城地域を訪問し、熊本県医師会や地元の医師会、JMATの隊員から現状報告を受けたことに言及。特に「断水が解消されれば、多くの医療機関が通常診療に戻れる」との報告があったとして、「私からも様々な関係者に対して、問題解決を強くお願いした」と述べるとともに、「今週21日には再び熊本県に現地入りし、八代地域も訪問する予定である」とした。
JMAT活動については、熊本県庁内と宇城・八代地域にJMAT調整本部を設置し、8月17日までに延べ192チーム、776名をこれまで派遣したことを報告。「こうした迅速な対応も、全国の都道府県医師会がJMATの派遣にご協力いただいたおかげである」と謝意を示した。さらに、2018年に協定を結んだ日本災害医学会より、コーディネーションサポートチームがJMATとして派遣されたことにも触れた。
また、被災地の熊本県医師会においては、県外からJMATを受け入れるとともに、早い段階から「被災地JMAT」を派遣している他、防衛省が借り上げている船舶「はくおうII」で医療を実施するため、JMATや事務職員の派遣を行っていることを紹介。
日本医師会においても、救急災害医療担当の藤原慶正常任理事を3回にわたって現地に派遣し、船舶「はくおうII」を含めた現状把握に努めていることや、令和6年能登半島地震の経験者である佐原博之常任理事も現地を視察していることを報告。さらに、熊本県庁のJMAT調整本部には事務職員を継続的に派遣しているとした。
他方、前週は「8月13日のDMAT撤収」と「お盆中の休日診療ニーズ」が重なることが強く懸念されたものの、「熊本県医師会やJMATを始めとする多くの関係者の努力により、幸いにも無事対応することができた」と報告。その他、日本赤十字社が運営する避難所への派遣も始まったとした。
さらに松本会長は、8月5日の定例記者会見で「そう遠くない時期に、しっかりとラインを組んで、チームを送り続けるフェーズに移行する」と述べたと再確認した上で、現在は断水の解消などによって避難所が集約され、被災地の医療機関もおおよそ復旧してきているとして、「現在の医療支援のニーズは、だいぶ収れんされてきた」と言及。その上で、「JMATの派遣体制の再構築が重要な課題になっている」とするとともに、現地では引き続き支援が必要だとして、「『撤収』ではなく、あくまでも需要に応じて、JMATの数を調整しながら、被災地から『もう大丈夫』と言われるまで、派遣を続けていく」と強調した。
また、今回のJMAT派遣に関して、当初は九州の中で対応する構図だったものの、全国に拡大した経緯があったことに触れるとともに、「今後は、九州『以外』の医師会からもJMATを一定数派遣してもらいつつ、九州を中心とした支援体制になっていく」との考えを示した。
その他、8月18日に開催した災害対策本部会議において、九州医師会連合会の当番県である鹿児島県医師会の牧角寛郎会長とも、一緒に熊本を支えていくことを確認したと語った。
その上で松本会長は、「日本医師会の最終目標は『被災地に医療を取り戻す』ことだ」と強調するとともに、「被災地の医療機関は診療をほぼ再開しているものの、3割以上の診療所は完全な状態ではなく、診療制限があると聞いている」と言及。令和6年能登半島地震に対応した安田健二石川県医師会長が日本医師会理事であることに触れ、「能登半島地震では看護職員の確保などで大変な苦労をされたと聞いているが、熊本県の復旧に向けて、貴重なアドバイスをいただきたい」と述べた。
さらに、「医療の復旧がなければ、地域の復旧もない」として、日本医師会としても支援金の募集を実施するとともに、国などに対して、復旧への支援を強く求めていくとした。
最後に松本会長は、8月13日の豪雨災害が発生した千葉県の被災地の方々にお見舞いの言葉を述べるとともに、「千葉県医師会では現在、管内の郡市医師会と連携して現状把握に努めていると聞いている」と説明。その上で、千葉県医師会から支援要請があれば、直ちに対応する姿勢を示した。
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