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平成31年(2019年)2月20日(水) / 日医ニュース

交渉術(殺し文句と条件)

 昨年、注目され活躍したスポーツ選手と言えば、プロ野球メジャーリーグの大谷翔平選手だ。
 高校卒業時にメジャー行きを宣言していたが、ドラフトでは北海道日本ハムファイターズが指名を公言し、そして単独指名となった。大谷選手は「入団の可能性は0(ゼロ)です」と語っていた。
 日ハムの栗山英樹監督は交渉で『大谷翔平君 夢への道しるべ~日本スポーツにおける若年期海外進出の考察~』と題された30ページにも及ぶ資料、それに加えて二刀流育成プランを提示した。そして後に有名になった「誰も歩いたことのない道を歩んで欲しい」という言葉で口説き落とし、その道で成功させた。
 福岡ダイエーホークスの根本睦夫氏は、「東京ドームには長嶋茂雄という長男がいる。君は福岡ドームの長男にならんか」という言葉で王貞治監督の実現と、福岡での王さんの絶対的な地位を築いたと言われている。
 地域医療の現場では、相変わらず医師や看護師不足で悩んでいる。特に過疎化の進む町や、県境の町、離島などの小病院、診療所では存続さえ危ぶまれる。生活環境や子どもの教育環境などを理由に若い医師は働けないようだ。
 何か良い交渉に使う条件や殺し文句がないものか? 考える一人の地方の小病院経営者である。

(禿)

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