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令和元年(2019年)8月20日(火) / 日医ニュース

医師の働き方改革と診療に従事する大学教員

勤務医のひろば

医師の働き方改革と診療に従事する大学教員

医師の働き方改革と診療に従事する大学教員

 大学病院の教員は、基幹である診療業務の他に、研究と教育が重要な業務である。
 近年、患者さんへの説明や、初期研修医の診療行為の承認等に割く時間が増加し、研究に割く時間を確保することが以前と比較して困難になっている。
 診療・教育・研究に要した勤務時間を合計して超過しないように管理されることから、一昔前のように休日や深夜に研究や論文執筆を行うことはできない。
 教員に限らず、大学病院に勤務する中堅医師は同じような状況にあり、勤務しながら博士論文を作成するためには、時間を極めて効率的に各業務に配分する必要があり、疲弊している。
 基礎医学者においても、研究を加速的に推進することが必要な時期が必ずあり、月間の勤務制限は悩みの種と聞いている。
 働き方改革は、過重な勤務から医師を守るために必須なものであるが、医学研究の衰退を招かないためには、今までの診療体制を変える必要性を感じている。
 担当医の時間交代制、緊急性がない病状説明、検査説明は通常勤務帯に実施する等は、患者さんの理解も必要なため、病院として地域に説明を行っている。
 こうした大学病院の診療体制に関する説明に、医師会としてご理解、ご支援をお願いできればと考えている。

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