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令和7年(2025年)6月20日(金) / 日医ニュース

NHKの不適切な番組内容に対する抗議文を送付

 日本医師会は6月1日に放映されたNHKスペシャルドキュメント「医療限界社会 追いつめられた病院で」について、不適切と思われる箇所があったとして担当ディレクターに直接抗議を行うとともに、抗議文を送付した。
 その中では、今回の番組がおおむね特定の病院への取材や、客観的な事故の検証を受けていない視聴者等の声に依拠した構成となっていたことについて、あたかも全国各地の医療機関において医療事故やいわゆるヒヤリハット事例を頻回に起こす医師を雇用せざるを得ない状況にあるとの印象を与えかねないと指摘。
 また、国家資格ではなく、法的には資質や権能が担保されてはいない「診療看護師」が取材先の医療機関の医師の処置等について自身の見解を述べている場面もあったことに触れ、「公共放送でこのような場面を放映することは、全国の医師に対する国民・患者さんの信用、あるいは医師・看護職員等のチーム医療の推進が損なわれかねない」と強い懸念を伝えた。
 更に、今回の番組では「医師偏在」と「医療機関経営」という極めて大きなテーマが取り上げられているにもかかわらず、日本医師会の意見も聞いていないことを問題視。今後はこれらの点に十分配慮の上、番組を制作するよう要望した。

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