医師のみなさまへ

2009年4月21日

環境に関する日本医師会宣言

本宣言は、環境問題に対する日医の取り組む姿勢を表明することを目的として、会内の環境保健委員会で草案が検討され、平成21年4月21日開催の第1回理事会で協議のうえ、日医の宣言として採択されたものです。

環境に関する日本医師会宣言

平成21年4月21日

人類が、生命の星とも呼ばれる地球において未来にわたり生存してゆくためには、地球環境の保全と持続可能な社会の構築が不可欠です。しかし、地球環境は、既に急激に変化しつつあり、それに伴う新しい健康問題の発生も強く危惧されています。

地球環境保全は、人間の安全保障の一つとされており、日本医師会はこれまで、国内ならびに国際的な場において、公害をはじめ環境に起因する健康影響に関連した問題を解決するために、環境保健活動の推進に取り組んできました。地球環境とそこに生きる人類の健康の保持増進を目指し、ここに「環境に関する日本医師会宣言」を表明します。

日本医師会は地球と人類の健康を守ります。

日本医師会は、以下の施策に積極的に取り組みます。

1.環境に配慮した医療活動を推進します。
  • 病院・診療所等の省エネルギー(温室効果ガス削減)対策の推進
  • 化学物質の適正管理と感染性医療廃棄物の適正処理の推進
  • 都道府県医師会と連携した環境情報ネットワークの構築
2.環境保健教育を推進します。
  • 医師会員への環境保健情報の提供体制の整備
  • 学校医・産業医への環境保健に関する情報提供の充実
  • 環境保健に関わる団体との連携強化
3.環境保健の重要性を啓発し、身近な環境保健活動に取り組みます。
  • 環境問題による健康影響に関する啓発活動
  • 医師会館における地球温暖化対策の推進
  • 生活習慣病予防対策の一環として環境にやさしいライフスタイルの推進
4.安心して暮らせる安全で豊かな環境づくりに向けて、政府等に働きかけます。
  • 快適な療養環境と地球温暖化対策の両立を支援する施策の実施
  • 環境に起因する疾病の予防対策の推進
  • 環境保全に関する国際的な取り組みの推進
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