みなさんは、医師になるための学びの過程にいます。
分厚い教科書、毎週のように訪れる試験、厳しい実習。
それらを乗り越え、国試に受かれば、免許が与えられます。
しかし、それだけで「医師になる」のでしょうか。

医師は、多くのひとの人生の岐路に関わります。
自分よりずっと長く生きたひとに「先生」と呼ばれます。
多様な専門家から成る医療チームをまとめるリーダーです。
医師を見る目も、法律や制度も、時代と共に変わります。
良い医師になり、尊敬される医師であり続けるには、
「医師とは何か」「医師として何ができるか」を、
常に考え、行動し続ける必要があるのです。

だからこそ「医師になる」ために、
教科書だけでなく、広く社会を、ひとを、見つめてほしい。
みなさん一人ひとりが、自ら学び、考え、行動し続ける、
そんな願いを込めて、この冊子は創られています。