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令和2年(2020年)7月5日(日) / 「日医君」だより / 日医ニュース

医療機関等への更なる支援を加藤厚労大臣に要望

 横倉義武会長は6月9日、今村聡副会長、小玉弘之・釜萢敏両常任理事と共に、厚生労働省を訪れ、橋本岳厚労副大臣、自見はなこ厚労大臣政務官同席の下、加藤勝信厚労大臣と会談を行い、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい経営状況が続いている医療機関等に対して更なる支援を求める要望書を手交した。
 横倉会長は、まず、令和2年度第二次補正予算案に医療従事者、医療機関に対する支援が盛り込まれたことに感謝の意を表明。その一方で、(1)新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた医療機関では、重症・中等症の診療報酬が3倍に引き上げられる対応がなされたものの、今もなお、経営が悪化し、苦しい状況に置かれている、(2)新型コロナウイルス感染症患者を受け入れていない、地域において、面で支えている医療機関においても、医療機関内の動線の見直しや待合室の密集回避(レイアウト変更や予約システムの導入)、頻回の消毒等、これまでの感染症予防策とは異なる対応を実施している―ことなどを説明。「更なる対応として、概算払いや診療報酬の上乗せ措置等の実施をお願いしたい」と述べた。
 更に、横倉会長は、第二次補正予算案で計上された10兆円の予備費における5兆円のうちの約2兆円は医療提供体制等の強化に充てられることを麻生太郎財務大臣が6月8日の財政演説で触れたことにも言及し、使途の定まっていない残り5兆円の予備費についても医療機関等、医療への更なる支援に充てることを求めた。
 これらの要望に対して、加藤厚労大臣は、「地域医療を守るためにも、やるべきことはしっかりとやらなければならない」として、一定の理解を示した。
 また、横倉会長が「新型コロナウイルス感染症の影響によって人々の生活が変わることで、受療行動も変わってくるのではないか。これに合わせて、診療報酬体系も今のままで良いのか考える必要がある」と指摘したことに対しては、「診療報酬体系の見直しに関しては、短期、そして中長期に分けて考える必要があるのではないか」との考えを示した。

 

令和2年6月9日
厚生労働大臣
 加藤 勝信 殿
医療機関等へのさらなる支援について
日 本 医 師 会  
会長 横倉 義武

 政府におかれましては、令和2年度第二次補正予算案において、医療従事者、医療機関に対してご支援をいただくことに深く感謝申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた医療機関では重症・中等症の診療報酬が3倍に引き上げられるなどの対応がなされましたが、今もなお、経営が悪化し、苦しい状況に置かれています。

 また、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れていない、地域において面で支えている医療機関でも、医療機関内の動線の見直しや待合室の密集回避(レイアウト変更や予約システムの導入)、頻回の消毒等、これまでの感染予防策とは異なる新たな対応を実施しています。

 つきましては、さらなる対応として、概算払いや診療報酬の上乗せ措置等を実施していただきますよう、お願い申し上げます。

 あわせて、第二次補正予算案で計上された10兆円の予備費における5兆円のうちの約2兆円は医療提供体制等の強化に充てられることを麻生財務大臣が6月8日の財政演説で述べられましたが、使途の定まっていない残り5兆円の予備費も医療機関等、医療へのさらなる支援に充てていただきますよう、お願い申し上げます。


新型コロナウイルス感染症

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