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令和3年(2021年)3月20日(土) / 日医ニュース

「ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて~」をテーマに2023年に開催

上段左から 岡野広報委員長、春日総会会頭、門脇準備委員長、下段左から 中川会長、門田医学会長

上段左から 岡野広報委員長、春日総会会頭、門脇準備委員長、下段左から 中川会長、門田医学会長

 「第31回日本医学会総会」の記者発表が2月26日、WEB会議で開催された。
 本総会は、「ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて~」をテーマとして、東京国際フォーラムで2023年4月21日~23日に学術集会を、同月に医学史展や市民展示を行うことが予定されている。開催までおよそ2年となる今回の記者発表では、総会の概要や方向性について説明がなされた。
 冒頭あいさつした中川俊男会長は、本総会が1902年から4年ごとに連綿と開催されてきたことに触れ、「今回はさまざまな意味で大きな転換期を迎える総会になるのではないか」と強調。少子超高齢化が進むわが国において、ビッグデータがどのように未来の医学・医療を変えていくのか、また、ポストコロナにおける新しい総会のあり方についても考える場となるとし、その成果に期待を寄せた。
 門田守人日本医学会長は、来年で120年を迎える本会は、明治維新からの西洋医学の発展を見守ってきたとした上で、「今は新しい医学の領域を考えていく転換期にある。医学と医療は単に医学者の問題ではなく、国民の皆さん、ひいては地球上の人類全体の問題。そういう意味において素晴らしいものとすべく努力したい」と述べた。
 引き続き、第31回日本医学会総会の会頭を務める春日雅人朝日生命成人病研究所長/国立国際医療研究センター名誉理事長が、趣意書に沿って基本理念や会期など概要を説明。「AIやIoT、ロボティクスなどの技術革新が、豊かな人生100年時代につながる新しい医学・医療を切り開くことができるのか、できるとすればいつ頃までにどれくらいなのか、その際取り残される問題は何なのかということについて参加者と認識を共有したい」と述べるとともに、展示を通じて、一般の人々にも医学の面白さや素晴らしさ、未来の医療についての理解を深めてもらいたいとした。
 門脇孝同準備委員長(国家公務員共済組合連合会虎の門病院長/東大名誉教授)は、学術プログラムについて、136分科会にアンケートを実施し、臨床系、基礎系、社会医学看護系、医工学系それぞれについて領域横断的なプログラムを検討していることを報告するとともに、40歳未満の委員20名からなる「U40委員会」からの提案も加味していることを紹介。更に、男女共同参画等委員会を立ち上げ、多様性を重視して準備を進めているとした。
 開催方式については、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、会場での参加とWEB参加のハイブリッド方式にするとし、「バーチャルを駆使して、参加者の心に届く新たな学術集会としたい」と意欲を示した。

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