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令和4年(2022年)10月20日(木) / 南から北から / 日医ニュース

心が解放される時間

 現在の病院に帰ってきて5年、院長に就任して1年が過ぎました。この間、がむしゃらに走ってきて、何だか余裕の無い毎日を過ごしております。特にこの2年間は発熱患者さんへの対応などで目まぐるしい毎日ですが、皆様はどのように息抜きをされておられるのでしょうか?
 忙しくなればなるほど、大切にしたいのは「心の余裕」ではないかと思います。医師会の皆様がいろいろな趣味を楽しんでいらっしゃるのを拝見し、「趣味を持つ」ことの大切さを考えます。
 もともと、私は学生時代に夏はダイビング、冬はスキーに仲間達と出掛けることが大好きでしたが、医師となり時間が取れず最近では全く行けなくなってしまいました。趣味を持ち、心に余裕を持たないと良い仕事もできないし、このまま私は荒(すさ)んでいってしまうのではないかと危機感を持っております。かと言って、すぐに手っ取り早く始められる趣味はなかなか無く、お酒がさほど好きなわけでもなく......(宴会は好きですが)。
 そんな中、以前より唯一リラックスできる時間があります。それはラジオを聞きながら夜にドライブをしている時間です。大学病院勤務時代、夜遅くの帰宅途中の道すがら、車の中でラジオを聞くようになりました。約1時間あまりの間、音楽を聞きながら無心で運転していると心が軽くなる気がしました。その日の仕事の課題で良いアイデアがどうしても浮かんでこない時がありますが、悩みながらラジオを聞きつつ帰っていると、解決への糸口が突然降って湧いてくることも度々あります。
 最近は子どもの習い事のお迎えに行く際に運転をしていますが、やはりラジオを聞きながら、いろいろとその日のことなどをぼーっと考えながら運転しております。周りが暗くて集中でき、ラジオのパーソナリティー、DJの余計なおしゃべりが少ない夜のプログラムが大好きです。もともと好きなR&Bやムーディーな曲、最新の流行曲や懐かしい曲、知らなかった名曲などが流れ、また昔は聞かなかったようなクラシカルミュージックやジャズなどにも耳を傾けるようになり、少し耳が肥えたような気がします。
 忙しくても子どもの迎えには行かなければならないおかげで、必然的にラジオを聞く時間が確保でき、精神的にもリラックスできる時間は何とか取れております。今後はラジオ以外の趣味を持ち、心にもっと余裕を持てるようになれると良いのですが......。

福岡県 筑紫医師会報 第219号より

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