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令和5年(2023年)12月20日(水) / 日医ニュース

伊藤環境大臣に「デコ活」推進に協力する考えを伝える

伊藤環境大臣(左)と対談する松本会長伊藤環境大臣(左)と対談する松本会長

伊藤環境大臣(左)と対談する松本会長伊藤環境大臣(左)と対談する松本会長

 松本吉郎会長は11月21日、環境省を訪れ、伊藤信太郎環境大臣と地球全体の「健康」を追求するプラネタリーヘルスの視点を踏まえつつ、気候変動・環境保健政策の推進について会談。環境省が取り組む「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」(デコ活)の推進に協力していく意向を伝えた。
 今回の意見交換は、「デコ活」の趣旨に松本会長が賛同し、(1)「プラネタリーヘルス(地球の健康)」は「人の健康」につながっていることを呼び掛け、デコ活の取り組みを後押しする、(2)医療機関は、地域の安全・安心の拠点であり、蓄電池の整備等、災害に強い地域づくりと脱炭素化推進に貢献する―旨の「デコ活宣言」を行ったことを受けて行われたものである。
 常任理事時代から環境保健を担当してきた松本会長は、現在の環境問題はまさに地球規模の問題だとして、問題意識を表明。日本医師会としても2009年に「環境に関する日本医師会宣言」を行った他、地球温暖化により、動物と人間の接触が増えた結果、新興・再興感染症の増加にもつながっていることを踏まえ、獣医師会とも連携し、活動を行っていることなどを紹介した。
 また、今回の「デコ活宣言」に関しては、地球温暖化の問題を「自分事」として認識してもらうことが大事になると指摘。問題意識を政府と共有し、日本医師会としても、災害に対する強靭(きょうじん)性の向上と脱炭素化の推進に資するよう、医療機関に蓄電池等の整備を進めるなど、できることから取り組んでいくとした他、「日常の診療の場面で、生活習慣病予防のために、なるべく歩くように指導することも、『デコ活』につながる活動になるのではないか」と述べた。
 これに対して、伊藤環境大臣は、松本会長が「デコ活宣言」を行ったことに感謝の意を伝えるとともに、「デコ活」には「脱炭素」と「豊かな暮らし」の両立を目指すというメッセージが込められていることを説明。「医師の皆さんには、地域のリーダーとして、ぜひデコ活に協力して欲しい」と述べるとともに、環境省としても「人の健康」と「地球の健康」を一体的に捉えた「プラネタリーヘルス」の観点から、地球規模の課題解決に取り組んでいきたいとした。
 その他、当日は松本会長から伊藤大臣に2017年に日本医師会から出版した書籍『環境による健康リスク』(写真)を贈呈した。

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