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令和6年(2024年)1月5日(金) / 南から北から / 日医ニュース

けんのみち

 けん玉を始めた。
 コロナ禍で遠方にいる娘や孫達にはずっと会えないでいる。しかしながら、娘が毎日欠かさず、動画や写メを送ってくれていて、最近送ってきた動画の中で孫娘がけん玉で遊んでいたのだ。感化された。
 たまたまわが家にけん玉発祥地、廿日市(はつかいち)市産のけん玉があった。子どもの頃、いろんな遊びをしたが、不思議とけん玉をした覚えがないので、遊び方が分からない。分からないままに、大皿→小皿→大皿→小皿(けん玉協会のHPを見て知った部位の名称)と代わる代わるカチカチカチと自己流でひっくり返していたら、十数回は続いた。慌てて動画を撮ってもらった。送信すると「じいちゃん、すごい~」と言ってくれて、大満足。
 気を良くして、けん玉協会のHPを見ると、何と持ち方や技がまるで違っていたし、十数回続いたことなんて、大した事じゃなかったような気がした。それでも、膝の屈伸運動や姿勢の保持、動体視力の鍛錬と思えば、楽しみながら続けられると思い、風呂上がりには、カチカチカチとやっている。家人はもう動画を撮ってくれない。「今、十何回できた!」「アッ、今、何十回できたんよ~~」と自己申告している。
 真面目(?)に練習を続けているうちに、腰や膝が痛くなってきた。そろそろ、けん玉協会推奨の持ち方や技を練習してみようかという殊勝(しゅしょう)な心持ちになってきた。何事も基礎が大切。いつか孫達に会える日に備えて、剣(玉)の道を究めんと欲する日々である。
 じいちゃんの動画も撮って~。

愛媛県 新居浜市医師会報 第799号より

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