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令和7年(2025年)10月5日(日) / 日医ニュース

To be, or not to be,

 "that is the question." 中学校の英語の教科書にも載っていたシェイクスピアの戯曲「ハムレット」の有名な一節。学校でもその和訳は「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ」と習った。
 一般常識としてこの台詞(せりふ)の和訳を求められれば、迷わずこのとおり答える人は多いだろう。しかし、この一節の和訳は他にも種々存在する。
 中でも小田島雄志氏の訳「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」は、このハムレットの台詞の続きの部分の意味を勘案した直訳ではない意訳として、高い評価を得ている。更には、「このまま生きるか否か、......」という極訳までも存在する。
 物価高、保険点数の減少による診療報酬の低下、そして求められる医療スタッフの最低賃金の上昇。医療機関を取り巻く環境は更にその厳しさを増している。「このままで良いのか?」そんなわけはない。ただ、「診療報酬の増」をひたすらに求めても、即「財源が無い」という財源論になるのは明白だ。それでは一体どうすれば良いのか?
 保険診療のあり方を含む日本の未来の医療の体制に、受動的にではなく能動的に関わっていく、そんな姿勢も我々には必要な時が来ているのかも知れない。
 "Full is key yard. Car was to become me zoo note."
 中学時代。英語の授業中に先生が黒板に書いた文章。「はい、誰か分かる人?」誰も答えられなかった。私は手を挙げて答えるほど素直で純朴な中学生ではなかった。でも心の中でつぶやいていた。「芭蕉でしょ」

(翔)

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