キャリア・家庭についての医学生の意識を
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「男女共同参画・女性医師支援に関する医学生アンケート」
実施:2012年12月~2013年2月/対象:日本医師会発行「ドクタラーゼ」の読者から選出した学生42名に依頼し、各大学の学生に調査票を配布し、無記名で回答してもらい返送/回収数:1,017 有効回答数:999
Q1 あなたが専門にしたいと思う(興味のある)診療科・分野を選んで下さい。
(複数回答)
男女ともに内科を志望している学生が多いです。また、外科・脳神経外科は圧倒的に女子医学生よりも男子医学生に人気があり、産婦人科・小児科は男子医学生よりも女子医学生に人気があることがわかります。
Q2 あなたは、自分の臨床研修先や専門分野を選ぶにあたって、
結婚・出産・家庭生活・育児といった要素がどの程度影響すると感じますか?
ライフイベントとしての結婚・出産・家庭生活・育児については、男女ともにそれなりに意識していることがうかがえます。ただ、男子医学生の約3割は「あまり影響しない」「全く影響しない」と答えています。
Q3 あなたは将来、出産・育児のために、医師としてのキャリアを中断したり、
一時的に仕事の負荷を減らすことがあるだろうと思いますか?
女子医学生の8割近くがキャリアの中断や仕事の負荷を減らすことを考えているのに対し、男子医学生の約半数が「あまりそう思わない」「そう思わない」と答えています。
※このページに掲載されているグラフのパーセンテージは、無回答を除いたものです。
キャリア・家庭についての医学生の意識を
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Q4 あなたは、職場を選ぶ際に、以下の各項目をどの程度重視すると思いますか?
医師としての成長につながる項目についての意識は男女ともに高いようです。④~⑦については、特に女子医学生の方が関心が高いです。
Q5 あなたは将来、管理職(教授・部長など)になりたいと思いますか?
管理職になりたいかどうかについては、男子医学生の意識にはばらつきがあるのに対し、女子医学生は「あまりそう思わない」「そう思わない」に偏っていることがわかります。
Q6 あなたは、多くの診療経験を積んで専門医資格などを取得したいと思いますか?
Q5では顕著な差が出たのに対し、資格取得については男女の割合にはほぼ差が出ませんでした。むしろ、女子医学生の方が資格取得に対する意識は高いようです。
※このページに掲載されているグラフのパーセンテージは、無回答を除いたものです。
キャリア・家庭についての医学生の意識を
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Q7 あなたは将来、結婚したいと思っていますか?
性別に関係なく、8割以上の医学生が将来は結婚したいと考えているようです。
Q7-2 Q7で「そう思う」・「まあそう思う」と答えた医学生に聞きました。
あなたは自分が結婚できないのではないか、という不安はありますか?
結婚に対する不安は女子医学生のほうがかなり強く、約6割が結婚できないのではないかという不安を抱えているようです。
Q7-3 Q7で「そう思う」・「まあそう思う」と答えた医学生に聞きました。
結婚相手の職業に希望はありますか?
「特に希望はない」という回答が圧倒的に多いですが、女子医学生の約2割は結婚相手に医師を望んでいます。
Q7-4 Q7で「そう思う」・「まあそう思う」と答えた医学生に聞きました。
結婚相手の収入水準に希望はありますか?
女子医学生の約半数が自分以上の収入がある相手を望んでいるため、結婚相手の選択肢はかなり狭まるのではないでしょうか。
Q8 あなたは将来、子どもが欲しいと思いますか?
男女ともに9割弱が、子どもが欲しいと思っているようです。実際には子どものいない医師も少なくないにもかかわらず、「あまり欲しくない」「欲しくない」という回答はとても少ないことがわかります。
Q9 女性が育児しながら仕事を続けることについて、あなたはどう思いますか?
女性が働きながら仕事をすることに関して、8割以上の女子医学生が肯定的なのに対し、男子医学生では「あまり好ましくない」「好ましくない」という回答が2割弱見られます。
※このページに掲載されているグラフのパーセンテージは、無回答を除いたものです。
キャリア・家庭についての医学生の意識を
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Q10 次の各項目は、男女どちらの役割だと感じますか? あてはまる数字を選んで下さい。
男女の認識のずれはあまりなく、⑦以外は全体的に「女性の役割」に寄っているようです。⑦の「家計を支える」という部分については、男性がより自分たちが支えねばならないと感じているようです。
Q11 医師免許を持つ女性が育児のために離職することについて、あなたの考えに近いものを選んで下さい。
全体の6割以上が本人の自由であると回答していますが、「女性医師が離職するのを防ぐべきだ」と回答している割合は女子医学生の方が多いようです。
Q12 男性医師が育児休暇を取得することについて、あなたはどう思いますか?
女子医学生の約8割、男子医学生の約6割が「好ましいことであり推奨すべき」「まあ好ましいと思う」と回答しています。今後、育児休暇を取得する男性が増えてくるかもしれません。
まとめ
家庭での役割については、医学生にもまだまだ「家事・育児は女性が担うべき」という考え方が残っていることがうかがえます。そのためか女子医学生の多くは、「両立への強迫」を抱えているようでした。対して男子医学生は、自身のキャリアやライフイベントへの関心はありつつも、どちらかというと楽観的なように見受けられます。今回のアンケートで出てきた様々な意識の差を埋めるためには、男女が話し合い、互いに相手がどう考えているのかを知る必要があるでしょう。
※このページに掲載されているグラフのパーセンテージは、無回答を除いたものです。
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