

令和8年熊本地震第3回災害対策本部会議が8月18日、WEB会議で開催され、インフラが回復に向かい、避難所が収束されつつある状況におけるJMATの派遣体制のあり方について検討を行った。
冒頭、あいさつした松本吉郎会長は、これまでに延べ192チーム、776名が派遣されたたことや、DMATの撤収が重なったお盆の期間も関係者の努力によって無事対応できたことを報告し、熊本県医師会を始め、全国の都道府県医師会の協力に謝意を表明。自身も9日に現地に赴き、21日にも再び熊本を視察するとし、医療支援のニーズが減りつつある状況において、JMAT派遣体制の再構築が課題であるとした。
続いて、水足秀一郎熊本県医師会会長が、現地の回復に伴いJMATの活動も収束していくとの見方を示す一方、避難所では感染症の発生もあり、予断を許さない状況であると説明。引き続きJMATチームと連携して対応していきたいとした。
議事では、発災から約3週間が経過した時点における現地の状況について報告を受けた。
(1)日本医師会からの報告
藤原慶正常任理事は、8月5日には、自衛隊が借り上げて八代港に派遣した船舶「はくおうII」にJMATを派遣し、船舶内の医療支援を実施していることを報告。13日をもってDMATが撤収したものの、お盆期間の診療支援など全国からのJMAT隊によって支えられた他、熊本南病院に勤務している看護師を、被災地JMATとして宇城総合病院や有床診療所などに派遣する試みも行われているとした。
その上で、当初の想定よりも速いスピードでインフラの回復が進んでいることやニーズの変化などを踏まえ、17日に各都道府県医師会に対して九州以外のJMAT派遣体制の再構築を行う旨の通知を発出したことを説明。今後は、いわゆるラインによる継続的派遣を原則とし、九州医師会ブロック以外の都道府県医師会によるJMAT派遣については、被災地の現状に鑑み、出務の待機を求める場合があるとした。
(2)熊本県医師会からの報告
水足熊本県医会長は、地元のJMATと支援のJMATとが連携しながら対応してきた中、避難者の数が減ってきている状況であることを説明。しかし、避難所における健康把握は難しく、まだ予断を許さない状態が続くと思われることから、全国からの継続的なJMAT派遣を要望した。
(3)各JMAT本部からの報告
「熊本県JMAT調整本部」からは、県内の災害救助法適用市町村において、1.避難者数は3日時点で7,511名だったものが、17日時点では3,149名に半減した2.断水戸数は3日時点で46,700戸だったものが、17日時点では26,450戸と大幅に解消された3.人的被害は13日時点で393名で、そのうち死亡は39名であった―ことや、病院に関しては、10拠点が何らかの支援が必要な状況であり、給水や疲弊した医療従事者に代わっての診療が求められていることなどが報告された。
「JMAT調整宇城地域本部」からは、宇城地区・宇土地区・美里地区では、病院支援が今は行われておらず、診療所支援は1カ所となり、現在ある13カ所の避難所も集約する方向にあるものの、避難所には800名ほどの避難者がおり、現在協働している日本赤十字社が撤退する方向のため、まだJMATの需要があるとの説明がなされた。
「JMAT調整八代地域本部」からは、1日最大13隊のJMATが病院や診療所、避難所に派遣されている状況の中、通常診療に戻りつつあるものの、医療機関からは細く長く支援を続けてほしい旨の希望を受けていることが報告された。
この他、牧角寛郎鹿児島県医会長より、JMATを派遣している九州医師会連合会としても、地域のニーズの変化に寄り添いつつ支援を続けていく旨の発言がなされた。
最後に松本会長は、「今後は、ピンポイントで支援が必要なところに、細く長く支援を継続していく」と述べ、現地の要請が無くなるまで支えていく姿勢を強調した。
問い合わせ先
日本医師会地域医療課 TEL:03-3946-2121(代)



