勤務医のひろば


当院がある八戸市は青森県の県南地方に位置し、少子高齢化が進んでいる典型的な地方都市である。近い将来、人口が20万人を切ることが確実な都市に、当院と八戸赤十字病院、青森労災病院の3病院があり、各病院が八戸医療圏の急性期医療を担ってきた。
2040年に向けた新たな地域医療構想では、人口20万~30万人程度の構想区域を基本に病院の機能分化・連携を図っていくことが求められており、この3病院が地域にとって今後どうあるべきか、その立ち位置が問われている。しかし、各病院の経営母体が異なっていることに加えて、医師派遣元の大学もおのおの異なっており、調整は容易ではない。医師会にはその調整役としての役割が期待される。
さて、病院の機能が変化すると、そこに所属する勤務医の働き方も変わらざるを得ない。急性期医療に特化する病院では、今までどおり専門医として重症かつ専門性の高い症例を担当することになる。しかし、高齢者救急、包括期、慢性期の機能を持つ病院の場合にはこれまでのキャリアの延長ではない、新たなキャリア構築を模索しなければならないことになる。
つまり、新たな地域医療構想ではスペシャルティ、サブスペシャルティを追い求める勤務医だけではなく、総合力やマネジメント力が備わった勤務医が必要とされる。今後は自分の医師としての能力を見つめ直して、将来像を描く時代になるのではないだろうか。
当院では毎年20名弱の初期研修医が専門医を目指し、おのおの次のステップに向かって巣立っていく。彼らが医師として脂が乗っている頃には、今までとは違う景色が待っているのではないか。そう思いながら、今年の研修医に臨床研修修了証を手渡した次第である。



