10年目のカルテ

自分のセンスを活かしながら
機能を回復させより美しく治す

【形成外科】佐野 仁美医師
(日本医科大学 形成外科学教室)-(前編)

見た目と機能の回復を担う

原田先生

――まずは、形成外科というのはどういう役割を担う診療科なのか、教えていただけますか?

佐野(以下、佐):形成外科は、体表に関して、見た目と機能を回復させる専門家です。皮膚や骨、筋肉を扱うため、皮膚科や整形外科の領域と重複する部分もありますが、形成外科の特徴は、主に「見た目と機能を回復させる」ところにあります。

――具体的にはどのような疾患を対象としているのですか?

:形成外科で診ることが多いのは、顔面骨骨折などの外傷や熱傷、合指・多指症、唇裂・口蓋裂などの体表の先天異常、皮膚や軟部組織の腫瘍、リンパ浮腫などですね。それに、他科から依頼を受け、腫瘍切除後の再建手術を行うことも多いです。乳がんの切除に伴う乳房再建などがそれにあたります。

機能を回復させるために、私たちは皮膚だけでなく、骨や筋肉、神経ごと移植する技術を持っています。例えば顔面神経麻痺の患者さんには、神経や筋膜・筋肉を移植して、表情運動を回復させる治療を行います。

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