妊娠初期~中期の課題

  公開日:2021.09.14 / 最終更新日:2022.04.27
Point
  •  体調が悪くなることも多く、
  • 周囲のサポートが欠かせません。
  • 受けられる措置についても
  • 知っておきましょう。

① つわりで通常業務が困難になる女性は少なくありません

つわりとは、妊娠初期に出る胸やけ・吐き気・嘔吐などの症状で、妊婦の約50~80%にみとめられます。妊娠6週前後に始まり、6週間ほど続きます。個人差が大きいため、症状が強い場合は入院管理し、点滴で水分と栄養を補うこともあります。
「妊娠中に働いていた女性の実態調査」*によると、つわり経験者は約8割で、そのうち約6割が「重かった」と答えています。また、つわり中に辛かったこととして半数以上が「仕事(業務)」と回答しています。
さらに、つわりが始まる妊娠初期は、流産も心配な時期であるため、周囲に妊娠を告げにくく、職場の同僚や上司のサポートを求めることが難しい場合があります。前述の調査では、お腹が目立たない時期に妊娠中だと周囲に伝えるか悩んだ人は約7割に上り、そのようなときに相談した相手として「夫」は7割でしたが、「勤務先の上司」は2割にとどまっています。
妊娠にかかわらず、医師は「休む」と言い出しにくい職業です。妊娠の報告ができないままつわりが始まり、悩んでしまう人もいるかもしれません。しかしながら多くの場合、周りのサポートは必要不可欠です。妊娠がわかったら、上司だけでなく、職場の総務担当者にも相談して、受けられる支援を確認しましょう。負荷軽減や休暇のこと、産前・産後休業や育児休業のこと、復帰後のことについても相談できます。
「妊娠中に働いていた女性の実態調査」雪印ビーンスターク株式会社、2018年

② 薬物や放射線についての対策が必要です

妊娠初期は、胎児の薬物や放射線に対する感受性が最も高い時期です。胎児への影響がある放射線量の閾値は0.1グレイとされており、それ以上の放射線量を受けると流産や奇形、発育遅延などの可能性が出てきます。
医師は放射線曝露のリスクが高い業務が多く、配慮が求められます。法令では妊娠中の女性の線量限度が定められていますが、不安がある場合は周囲にサポートを求め、業務を調整してもらうようにしましょう。

③ 妊婦健診を受けるために、休暇を取得することができます

妊婦健康診査(妊婦健診)を受けることで、妊婦さんの健康状態や赤ちゃんの発育状態を定期的に確認することができます。毎回実施する体重測定・血圧測定および尿検査に加え、血液検査・内診検査・超音波検査なども、妊娠週数により組み合わせて行います。厚生労働省が例示している妊婦健診のスケジュールは、下記のようになります。

第0週~第23週 第24週~第35週 第36週~
4週間に1回 2週間に1回 1週間に1回
 第0週~第23週

4週間に1回

第24週~第35週
2週間に1回
第36週~
1週間に1回

妊産婦(妊娠中または出産後1年以内の女性)は、保健指導や妊婦健診を受診するために必要な時間を、事業主に確保してもらうことができると定められています(男女雇用機会均等法第12条)。そのため、有給か無給かは勤務先の規定によりますが、妊婦健診を受けるために休暇を取得することができます。
なお妊婦健診費用は、市区町村に「妊娠届」を出すことで、公費により助成を受けることができます。

④ 他にも、負荷を軽減する措置を受けられます

その他、妊産婦は医師等から受けた指導事項の内容によって、以下の負荷軽減措置が受けられます(労働基準法第66条、男女雇用機会均等法第13条)。必要に応じて申し出ましょう。

  • 時間外労働、休日労働、深夜業の制限
  • 妊娠中の通勤緩和
    (時差通勤/勤務時間の短縮/交通手段・通勤経路の変更 など)
  • 妊娠中の休憩に関する措置
    (休憩時間の延長/休憩回数の増加/休憩時間帯の変更 など)
  • 妊娠中または出産後の症状等に対応する措置
    (作業の制限/勤務時間の短縮/休業/作業環境の変更 など)

医師の指導事項の内容を事業主に伝える際には、「母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」が活用できます。健診の結果、医師が通勤緩和や勤務時間短縮等の措置が必要であると判断した場合、妊産婦は必要な事項が記載されたこのカードを受け取ることができます。


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