医師のみなさまへ

2023年2月20日

第6回 生命(いのち)を見つめるフォト&エッセー 受賞作品
小学生の部【優秀賞】

「ぼくの命も奇せきの命」

髙橋 勇太(8歳)宮城県

 ぼくは、県立こども病院で生まれました。お母さんの話によると、ぼくはお腹の中で順調に育ち、生まれる直前までスムーズなお産だったそうです。しかし、そこから頭がなかなか出てこなくて、いざいきおいよく生まれたしゅん間、お母さんの内臓がやぶれてしまい、ぼくの頭の皮ふもはがれてしまいました。そのままお母さんは、すぐに手じゅつ室に運ばれて、約7時間手じゅつに。ぼくは、NICUへ運ばれたそうです。その後、病院の先生に、
「もしかしたら髪の毛が生えてこない部分があるかもしれません。」と言われたそうです。

 ぼくの父も、お医者さんですが、
「昭和に生まれていたら、2人とも助からなかったかもしれないね。外科の先生方もいてお母さんも助かったし、NICUでも、たくさんの人たちが一生けん命治りょうしてくれて君も助けてもらった大事な命なんだよ。」と、この間教えてくれました。

 たくさんの病院の先生、かんごしさん達のおかげで、ぼくとお母さんは今、生きています。

 今ぼくは8才です。髪もフサフサに生えています。お母さんもおかげですっかり元気でぼくを叱ったりしています。でも、みんなに助けてもらった命なのでぼくを大切にしてくれています。

 生まれた後も、食物アレルギーがあって、今でも生まれたこども病院でお世話になっています。何度かアナフィラキシーショックで運ばれた時にも命を助けてもらいました。

 生まれた時から今まで助けてもらっているぼくは、命があるのは当たり前ではないと思います。生まれてきたのも奇せきだし、いろいろな病気やキケンがある毎日で生きていられるのも奇せきだと思います。

 ぼくはこの命を大切にして、大きくなったら、助けてもらったぶん恩返しをしたいし、たくさんの人の役に立てる大人になって、いつかこども病院で働くのが夢です。

 まずは、自分の命もどんな命も大事にしていきたいです。

第6回 受賞作品

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