グローバルに活躍する若手医師たち

日本医師会の若手医師支援

JMA-JDNとは

Junior Doctors Network(JDN)は、2011年4月の世界医師会(WMA)理事会で若手医師の国際的組織として承認されました。JDNは、世界中の若手医師が情報や経験を共有し、未来の医療を考えて行動するための画期的なプラットフォームです。日本医師会(JMA)は2012年10月に国際保健検討委員会の下にJMA-JDNを立ち上げました。これまで若手医師の集まりは学会や医局、地域、NGOなどの枠組みの中でつくられてきました。JMA-JDNは、多様な若手医師がそれらの枠組みを超えて、公衆衛生や医療分野において自由に自分たちのアイデアを議論し行動できる場を提供したいと考えています。関心のある方は検索サイトやFacebookで「JMA-JDN」と検索してみてください。

今回は、JMA-JDNの若手医師に、WMA-JDN内のパンデミック・ワーキンググループの活動を紹介してもらいました。

 

若手医師とパンデミック、そして、その先に広がる世界

三重大学大学院医学系 研究科家庭医療学分野 加藤 大祐

新型コロナウイルスによるパンデミックが世界を覆って約2年の年月が流れ、この間に私たちの生活は大きく変わりました。学会やセミナーのオンライン化によって自宅にいながらにして世界中の人々と交流し、最新情報をリアルタイムで入手できるようになりました。また、在宅勤務や時差出勤は、社会全体が働き方について改めて考える機会となりました。

価値観への影響では、例えばSNSを使った写真の共有です。ステイホームによる実体験の減少により、今後、私たちの判断はさらに視覚情報に依存する可能性があります。20世紀の世界に大きな影響を与えた構造主義は「言語や深層心理といった、“目に見えないもの”にこそ、本質がある」と喝破しました。しかし、今回のパンデミックによって、改めて“目に見えるもの”が注目される時代が到来するかもしれません。

現在も世界では新たなオミクロン株という変異型の脅威にさらされています。しかし、ワクチン接種やウイルスの弱毒化(オミクロン型)、さらに有効な治療法により、遠くない未来に収束するという期待を持てるようにもなりました。

今後、従来型のパンデミックへの順応からアフターコロナの世界をどのように実現するかという出口戦略が重要になると思います。パンデミックの対策は、常に感染管理と経済対策を両立させるという難しい舵取りを迫られています。

 

この度、WMA-JDN(世界医師会Junior Doctors Network)では、パンデミック・ワーキンググループを立ち上げ、Wenzhen Zuo先生が、新しく代表に就任されました。2月には第1回ミーティングが開催され、今後、アドボカシー・ツールキットの開発、SNSを使用したワクチンに関する正しい情報の提供等の活動を予定しています。ぜひ、WMA-JDNの活動にもご注目ください。

      Dr.Wenzhen (Jen)Zuo, WMA-JDN Membership Director

加藤 大祐
2010年三重大学卒。家庭医療専門医、総合内科専門医。学位(医学)取得後、引き続き研究に従事。
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健康長寿を実現するための研究に、日々取り組んでいます。

 

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※寄稿:2022年2月

※先生方の所属は、寄稿当時のものです。