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高齢社会の到来とともに、認知症の人の数も増えています。
今から30年後には、街を歩く人の10人に4人が高齢者で、
そのうちの5人に1人は認知症、そんな時代がやってくるのです。

みなさんは医師になったら、どんな患者さんを診ることを思い描いているでしょうか。もちろん進む診療科によっても異なりますが、産科や小児科を選ばない限りは、患者さんの多くは高齢の方になるでしょう。  

さて、みなさんが一人前の医師として働いている頃には、高齢者の5人に1人は認知症になると予想されています。2014年度の厚生労働科学研究によれば、認知症の人の人口は今年には約530万人、10年後には700万人弱にのぼると推計されているのです(図1)。これは10年後の高齢者推計人口の19.0%にあたります(図2)。ここに認知症の予備軍と言われる軽度認知障害の人を加えれば、認知機能が多少なりとも低下している人の数は、更に高い割合となるでしょう。もはや、認知症の人たちと接することは「あたりまえ」という時代がやってくるのです。

そんな時代に医師になるみなさんには、今までの医師以上に、認知症について正しく知ることが求められます。誰しも、自分のことを理解してくれない相手と積極的に関わろうとは思わないでしょう。認知症の人も、ひとたび「この人は自分のことをわかってくれない」と思ったら、心を閉ざしてしまうかもしれません。そうなると、みなさんも相手のことがますますわからなくなり、コミュニケーションは悪循環に陥ってしまいます。

「認知症があたりまえの時代」、医師として信頼されるためには、認知症についてきちんと理解したうえで、目の前の人に正面から向き合うことが求められるのです。

 

 

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