10年目のカルテ

カナダでの臨床留学の経験を活かしながら
てんかん治療を推進

【脳神経外科】藤本 礼尚医師
(聖隷浜松病院てんかんセンター 脳神経外科主任医長)
-(前編)

てんかんへの興味

10年目のカルテ

――脳神経外科を選んだきっかけは何でしたか?

藤本(以下、藤):臨床実習のとき、40代の女性がくも膜下出血で亡くなったのを目の当たりにしました。まだ若くて、子どもも小さくて…。何とかしたいと思ったのが脳神経外科に興味をもった最初のきっかけでした。

卒後、まず一般病院に2年間研修に行きました。当時はまだ臨床研修制度はなかったのですが、そのはしりといった感じでしょうか。研修医のころは、とにかく救急外来に張り付いて、脳神経外科の患者さん以外にも、内科や産婦人科も診ました。「わかりません」と言えるうちに何でも貪欲にやって、できること・診られる疾患を増やそうと努力したという自負があります。

――てんかんに興味を持ち始めたのはいつ頃なのでしょうか。

藤:3年目に大学に戻ってからですね。よく救急外来に運ばれてくる20代のてんかん患者さんがいたんです。その方はずっと治らなくて、車を運転しては事故を起こしてしまうといった問題を抱えていて、僕は「どうして治らないんだろう?」って疑問を持ちました。治せないかな、社会復帰させてあげられないかなと考えたとき、てんかんの知識をもう少し深めたいなと思ったんです。

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