医学教育について、医学生・医師・市民らが対話する場をつくる
学生と読むTomorrow’s Doctors
「学生と読むTomorrow’s Doctors」は、医学生や医師・医師以外の医学教育関係者・多職種・市民が教育について対話する場をつくることを目指して、2014年12月に発足しました。これまで医学教育は、教育者側である医師によって語られることが多く、また欧米などの影響を受けやすい性質をもつため、医学生をはじめとした医学教育の当事者が何を考え、どう感じているかを話し合う場はあまりなかったのではないかと思います。
そこで私たちは、第一に、日本の医学教育が直面している課題やそれを克服する方策とは何かを当事者自身の手で明らかにすること、第二に、当事者同士で議論するプラットフォームをつくることを目的にこの活動を始めました。
対話の材料として、英国医学教育改革文書『Tomorrow’s Doctors』(1993年)を使っています。同書には2003年版と2009年版がありますが、私たちがあえて初版の1993年版を用いるのは、医学教育改革の基礎、つまり「どのような改革をなぜ必要としているのか」という極めて基本的かつ本質的論点が書かれているからです。ときに社会科学的考察が含まれるものの、この論点は英国で医学教育改革が初めて本格的に着手された1993年時点であるからこそ触れられていることであって、新しい版では省略されています。
これまで私たちは、様々な医師や医学生とともに、『Tomorrow’s Doctors』を一文ずつ読みながら、自分たちの経験や考えを自由に議論してきました。その内容は原稿化し、Webにて限定公開しています。第47回日本医学教育学会大会(2015年7月25日)では、これまでの活動で浮き彫りになった日本医学教育の重要な論点について、医師と医学生とが対話するセッションを開催しました。新しい取り組みゆえの難しさもありましたが、「出席義務はなぜ生じるか」「医学部は職業訓練校か大学か」など普段の授業では扱われないような事柄について率直に議論することができました。
現在、医師のみならず闘病経験のある市民や障害をもつ方との対話も進めています。第48回日本医学教育学会大会では、より発展的な内容でワークショップを開催する予定です。ご関心がある方は、ご連絡いただければ幸いです。
文責:荘子万能(大阪医科大学)、池尻達紀(京都大学)、
柴原真知子(京都大学医学教育推進センター・特定助教)
Mail: tomorrows.doctors.japan[a]gmail.com([a]をアットマークに変えてください)

NPO法人ジャパンハート学生組織HEART's
代表 廣瀬 正明
HEART'sは認定NPO法人ジャパンハート(以下JH)直属の学生組織として、2013年に設立された新しい団体です!NPOの活動を間近で見て、関わり、日本にいながら国際医療に接しています。メンバーは全国各地に20名程おり、各自が『新規事業部』『研修部』『広報部』の3部門のいずれかに属し活動しています。メンバー全員が集まる機会は少ないですが、オンラインでのやり取りを中心に定期的にミーティングを行っています。
『新規事業部』は「0から1を創る」というコンセプトの下、様々なプロジェクトを企画・実行しています。2013年度は学生オーケストラによる大規模なチャリティーコンサートを開催し、その収益を活用して児童養護施設Dream Train(JHがミャンマーにて運営)での演奏会を実施、楽器に触れたことがない子どもたちに音楽教育を提供しました。また2014年度はチャリティーバブルサッカー大会を開催し、その収益からDream Trainの環境整備を計画しています。芸能人のルー大柴さんにも賛同頂き、特別ゲストとして大会を盛り上げて下さいました。今年度はクラウドファンディングを利用し、4000名の方々から140万円近く寄付を頂き、顔面に重度の先天異常を持ったラオス人女児の来日・治療を実現させました。これらは全てメンバーの「やってみたい!」という想いからスタートし実現させてきました。
『研修部』は医療系学部に限らず様々な学部の学生に対し、JHの主要活動地であるミャンマー及びカンボジア、国内僻地離島での学生研修をコーディネートしています。研修は春・夏・冬と複数回実施し、年間累計30名以上の学生を各地に派遣しています。
『広報部』はHEART'sホームページの作成・管理、各SNSでの情報発信、広報戦略のプランニングなどを行っています。
その他部門の枠組みを超えて、高校生から参加出来るツアーイベント、学生ワークショップの運営などを各主要都市で手掛けています。活動に参加してみたい、メンバーに加わりたいと思われた方、大歓迎です!




- No.44 2023.01
- No.43 2022.10
- No.42 2022.07
- No.41 2022.04
- No.40 2022.01
- No.39 2021.10
- No.38 2021.07
- No.37 2021.04
- No.36 2021.01
- No.35 2020.10
- No.34 2020.07
- No.33 2020.04
- No.32 2020.01
- No.31 2019.10
- No.30 2019.07
- No.29 2019.04
- No.28 2019.01
- No.27 2018.10
- No.26 2018.07
- No.25 2018.04
- No.24 2018.01
- No.23 2017.10
- No.22 2017.07
- No.21 2017.04
- No.20 2017.01
- No.19 2016.10
- No.18 2016.07
- No.17 2016.04
- No.16 2016.01
- No.15 2015.10
- No.14 2015.07
- No.13 2015.04
- No.12 2015.01
- No.11 2014.10
- No.10 2014.07
- No.9 2014.04
- No.8 2014.01
- No.7 2013.10
- No.6 2013.07
- No.5 2013.04
- No.4 2013.01
- No.3 2012.10
- No.2 2012.07
- No.1 2012.04

- 医師への軌跡:賀來 敦先生
- Information:Winter, 2016
- 特集:医の倫理 患者とともに悩み、考える
- 特集:生殖医療にまつわる倫理的な問題 casestudy
- 特集:生殖医療にまつわる倫理的な問題
- 特集:終末期医療にまつわる倫理的な問題 casestudy
- 特集:終末期医療にまつわる倫理的な問題
- 特集:医師と患者がともに倫理的葛藤に向き合う
- 同世代のリアリティー:MRと医師の関係 編
- チーム医療のパートナー:臨床研究コーディネーター
- チーム医療のパートナー:認定遺伝カウンセラー
- NEED TO KNOW:知っていますか? 矯正医官
- 地域医療ルポ:東京都町田市|西嶋医院 西嶋 公子先生
- 10年目のカルテ:血液内科 細羽 桜医師
- 10年目のカルテ:腫瘍内科 金政 佑典医師
- 日本医師会の取り組み:医療保険・介護保険
- 医師の働き方を考える:「この仕事が好き」と思えることが大事
- 医学教育の展望:専門医の効率的な資格取得を支援する
- Cytokine:集まれ、医学生!
- 大学紹介:防衛医科大学校
- 大学紹介:東邦大学
- 大学紹介:大阪医科大学
- 大学紹介:徳島大学
- 日本医科学生総合体育大会:東医体
- 日本医科学生総合体育大会:西医体
- 医学生の交流ひろば:1
- グローバルに活躍する若手医師たち:日本医師会の若手医師支援
- FACE to FACE:峯 昌啓×阪田 武