日本医師会の取り組み

医学部卒後5年目まで
会費減免期間を延長します

医師会活動を通じて地域医療に貢献しよう

日本医師会の会費の減免期間が、医学部卒業後5年目まで延長されることになりました。医学生の皆さんも、卒業後はぜひ入会をご検討ください。

日本医師会の基本的な考え方

日本医師会は、医師個人の資格で加入する、我が国唯一の医療界を代表する組織であり、医師たる者には、全て医師会活動に参画してほしいと考えています。

医療界が求める制度・政策等を実現するためには、その決定プロセスに深く関与する必要があり、医師会を通じて医療界の意見等をその決定プロセスに反映させていくことが、現実的な方法です。

そのため、全ての医師が自分のこととして医師会活動に関心を持ち、その活動に参画するなかで、医師会と共に医療現場が求める制度・政策等を実現していくことが必要です。

医学部卒後5年目まで会費を減免

医師会活動を自分のこととして認識してもらうためには、まず医師会活動に参画し、医師会の内部からその活動を体験することが、第一歩になると考えます。

日本医師会は、令和5年度より、現在臨床研修医を対象としている会費減免の期間を、医学部卒後5年目まで延長することとしました。これにより、対象期間中の勤務医の会費は無料になります(表1)。

日本医師会 医師賠償責任保険制度

日本医師会の医師賠償責任保険制度(医賠責)は、会員が安心して医療活動に専念するために作られた制度です。会費減免対象者(30歳以下)は、年間1万5000円で加入することができます(表1)。

万が一医療事故が発生し、それによって医事紛争が生じた場合、賠償と紛争の解決を日本医師会・都道府県医師会・保険会社の3者がバックアップします。

医療事故に詳しい弁護士の手配から訴訟・示談にかかる費用負担までを当事者に代わって行うことで、日常の診療が忙しい医師の心身の負担を極力減らせるようになっています。

日本国内であれば、勤務先が変わったり複数の医療機関で診療していても補償されます。

充実の医師年金制度も

日本医師会では「日本医師会年金(医師年金)」を用意しています。医師は異動に伴い、様々な公的年金を転々とする可能性があり、年金受給額が少額になってしまいがちです。医師年金はそうした医師のキャリアに特化した積立型の私的年金です。

公益事業ですので、他の私的年金商品に比べて予定利率は高く、事務手数料は少額に設定されており、年金は一生涯受け取ることができます*1。ライフサイクルに応じて保険料の増減がいつでもできるほか、保険料は複利で運用されるため、若いうちに始めるほど、高い運用効果が期待できます。

*1 基本年金は一生涯受け取ることが可能。加算年金は終身年金(一生涯)または確定年金(5年/10年/15年)で受け取ることが可能。

会員を支える様々なサポート

日本医師会ではそのほか、医師資格を証明できるICカード「医師資格証」の発行(会員は無料)、医師が仕事と育児・家庭を両立するための支援、最新の医学・医療を学び続けるための日本医師会生涯教育制度、医学書籍等の文献複写サービスなど、様々なサービスを提供しています。

医学生の皆さんも、ぜひ卒業後に日本医師会に入会しましょう。

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