密着取材レポート 
東京医科歯科大学医学部附属病院
消化器内科(前編)

 

東京医科歯科大学
医学部附属病院
消化器内科

東京医科歯科大学医学部に附属し、800床の病床を有する病院。37の診療科を持ち、外来には年間約54万人が訪れます。医師臨床研修のマッチングランキングでは、毎年1位2位を争う人気研修病院です。

 


 

上野 絢子先生
2015年
東京女子医科大学医学部卒業

消化器内科をローテート中。2か月ローテートするうちの、4週間目です。8人の担当患者さんを持っています。

 

7:30 ラウンド

病棟をラウンドし、指導医に報告するところから一日が始まります。

8:45 採血

診療科や病棟によって、研修医の業務は異なります。消化器内科では、採血は原則として看護師さんが行いますが、針がうまく入らなかったときなど、研修医が呼ばれることになります。
指導医の柴田先生は、この日の午前は外出の予定。朝のうちに、必要な業務の指示を受けます。

9:30 ラジオ波治療の介助

ラジオ波治療が行われるとの連絡を受け、処置室へ。
どんな治療が行われるかを把握しておくことが、日常の業務にもつながります。

10:30 カルテ書き

担当患者さんのカルテ書きは、できるだけ午前中に終えておきたい仕事です。

12:40 昼食

研修医の同期と共に、大学構内のコンビニへお昼を買いに行きます。時間があれば食堂に食べに行くこともありますが、この日昼食を食べるのにかけた時間は10分ほど。
研修医仲間と、束の間の団欒です。
研修医室は研修医以外は入れないルール。安心して休憩できます。

 

密着取材レポート 
東京医科歯科大学医学部附属病院
消化器内科(後編)

13:00 小腸シングルバルーン拡張

内視鏡検査室にて、小腸のシングルバルーン拡張術が行われました。様々な分野のエキスパートの技術を間近で見られます。
午前中に飲んでもらったカプセル内視鏡の進行具合を確認します。


他科へのコンサルテーションにあたり、指導医に相談します。
検査部に電話をかけ、わからないことを問い合わせます。
病棟の廊下で担当患者さんと立ち話。回復していく姿を見るとやる気も出ます。

17:00 内視鏡検査

下部内視鏡検査の補助を行います。
カンファレンスの準備も研修医の仕事。

17:30 カンファレンス

肝臓に関するカンファレンス。肝臓の専門の先生や放射線科の先生に、研修医が立てた治療方針等の確認を行います。

18:30 カンファレンス→業務終了


炎症性腸疾患のカンファレンス。炎症性腸疾患の専門の先生と、治療方針等について打ち合わせます。
緊急入院などがなければ、20時頃には病院を出ることができます。

 

interview

教育熱心な先生方のもと、じっくり勉強することができます

――どうしてこちらの病院を研修先に選ばれたんですか?

上野:もともと市中病院より大学病院に行きたいな、と思っていました。ベーシックなことをしっかり学んでから実地に出たいなと。
5年生くらいの頃は、どの病院がいいのかずいぶん迷いました。でも結局、行くのは自分なんだから、自分のペースで研修できるところを選ぼう、と思って。となると、忙しい中でも落ち着いて学べる環境の整っている病院がいいと思い、いくつか病院見学をしました。当院の先生方は見学の学生にもすごく丁寧に接してくださって、熱心に教えていただけるところに惹かれました。また、当院ではたすきがけ研修プログラムを取り入れているので、1年目に大学でじっくり学んで、2年目には市中病院に出られるというのも魅力でした。

――来年はどのようなローテーションをする予定ですか?

上野:正式に決まってはいないのですが、まだ内科の中で回っていないところを回れるように希望を出しています。私は将来的には腫瘍を診られる内科医になりたいと思っていて、消化器内科や血液内科を視野に入れているのですが、いずれにせよ、内科を一通り見ておいたほうがいいだろうとは思うので。市中病院では今年一年で学んだことをどう活かせるのか、どんな新たな学びがあるのか、楽しみです。


 

 

 

No.17