大学紹介
日本大学
【教育】「自主創造」を理念としたプライドのある教育
日本大学 医学部 学務担当 内科学系 神経内科学分野主任 教授 亀井 聡
創設90年の本学は、医師国家試験を目標にした職業訓練校ではありません。「自主創造」を理念に、諸先輩から受け継いだロマンとプライドを我々の次世代を担う学生にバトンとしてつなぐ教育をしています。
●「One for all. All for one.」で、学生と一緒に作成した新カリキュラム
2年以上を費やし作成した、医学教育における世界的なグローバルスタンダードである国際認証に対応した新カリキュラムです。この作成には、学生代表として5年生と初期研修医も参加しています。教職員のみならず学生の意見も反映させ、「One for all. All for one.」の精神で教職員・学生が一体となって次世代を担う人材の育成を主眼に作成しています。
●グローバル化に対応した多彩な医学教育
国家試験に英語はありませんが、グローバル化社会において医学英語は重要です。1年次から医学英語教育を継続し、日本の医科大学で最も多い授業時間を有しています。e-Learning・生物統計・臨床研究やトランスレーショナル・リサーチに関連した教育も積極的に導入しています。
●学生自らが考え、自分の将来を描いて選択する「自主創造」教育
分子生物や生命科学は長足の進歩を遂げており、いま常識とされていることが、将来は非常識となることもあるため、今後直面する多くの問題を、自ら解決できる能力を身につけることが医学教育の基礎と考えます。知識偏重に陥ることなく、患者を診られる能力を重視した、PBLチュートリアル・OSCE・advanced OSCE・clinical clerkship・faculty developmentを先駆けて実施し、6年次に海外での臨床研修を含め学生自らの希望で学習する、選択臨床実習や自由選択学習を設定しています。創設100年を迎えるにあたり、本学は「新たなプライドを求めて」、新たな歴史と伝統を形成すべく邁進いたします。
【研究】日本大学医学部における研究の特徴
日本大学 医学部 研究担当 精神医学系 精神医学分野主任 教授 内山 真
日本大学医学部建学の理念は、良き臨床医、優れた医学研究者、熱意ある医学教育者の育成です。私たちが未来に向けて飛躍するためには、国家試験や専門医試験などの資格取得のために現状の知識や技術を得ることだけでは不十分と考えます。これらと同時に、若い時からよりよい医療・医学を求め現状に果敢に挑戦する姿勢、つまり研究マインドを持つことが、未来への発展の糧となります。これを次世代に伝える能力も重要です。
このために本学では、若手研究者の研究スタートアップを支援するシステムを作ってきました。同窓会や医学部記念行事に関連し、いくつかの若手向けの研究支援プログラムがあります。若手らしい新しい発見や発想があるものを中心に、学内研究委員会が毎年総計で十数件選び研究援助を行っています。これが若手研究者を育てるゆりかごとなって、その後の公的研究費の獲得と研究の発展に結びついています。さらに、大学院生を中心とした若手研究者に対して、重要なプレゼンテーションや研究費申請のために、コミュニケーション能力を磨くための講座を充実させています。
本学では、日本一の私立総合大学という規模を生かした、学部間連携による研究プロジェクトの推進が現在の課題です。日本大学全体として、学部を超えた連携シンポジウム、研究助成を行っています。医学部では、歯学部、薬学部、生物資源科学部、工学部、芸術学部などと連携した多くの研究プロジェクトを進めています。なかでも、現在最も注目されている再生医療について、生物資源科学部との連携協力で細胞再生・移植医学分野が進めている脱分化脂肪細胞を細胞源とする再生医療は、世界に類を見ないユニークなアプローチであると同時に、広い分野での臨床応用の可能性から大きく期待されています。
【学生生活】寛容かつ庶民派な学風のもと、学業と部活に打ち込む
日本大学 医学部 4年 谷澤 元気
日本大学では医学英語に力が入れられています。1年次から6年次まで継続して授業があり、英語での症例検討や論文輪読、プレゼンテーションに至るまで、将来英語を使うシチュエーションに合わせてひと通りのものを習います。他大学の医学生と比べても日大の学生はかなり話せる方だと先生もよく仰います。個人的に、医学部に入ったことを実感したのは、解剖学実習を行った時です。2年次までは座学で医学的な知識を学んでいくのですが、ご献体を拝見しながら人体の仕組みを学ぶことで、知識を有機的に結びつけることができました。動物の実験も行うのですが、カエルの筋収縮を見る実験などは難しく、3年前期は毎日が実習という感じでした。
僕は医学部のアメフト部と自治会、そして学外ではアイスホッケーのチームに所属しています。自治会の活動内容としては、各部活が新入生の勧誘を行う際のルール作りや東医体の結団式などがあり、一番大きな仕事としては教職員学生懇談会の開催が挙げられます。これは学生側の要望をまとめて大学へ伝える会で、僕たち自治会が学生と大学の教職員のパイプ役となっています。学外活動としては、アイスホッケーの関係で、去年からフロアホッケーという競技のアシスタントも行っています。このスポーツは小さい子どもや障害者も参加できるようなホッケーで、スペシャルオリンピックスの競技にもなっています。
他大では学生が高級車に乗って登校するといった話も聞きますが、日大には庶民派な学生が多いため、とても過ごしやすいと思っています。また文武両道の学風があり、先生方も部活に配慮して下さるので、学業と部活の両立を目指したい人にはいい所ですよ。
※医学生の学年は取材時のものです。


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- 医師への軌跡:近藤 豊先生
- Information:April, 2015
- 特集:お年寄りの暮らしを支える 地域包括ケアシステム
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- 特集:地域包括ケアを支える取り組み SCENE02 病院と地域をつなぐ(北海道函館市)
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- 特集:地域包括ケアを支える取り組み SCENE04 医療・介護従事者をつなぐ(山形県鶴岡市)
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