創刊10周年企画 これからのDOCTOR-ASE
座談会(前編)
これからもドクタラーゼは、医学生の皆さんに有意義な情報を届けられるよう、進化を続けていきたいと思っています。そこで、読者代表の皆さんに集まっていただき、現在の興味・関心や、ドクタラーゼに期待することなどについて話を聞きました。

やっぱり気になる医師のキャリア
――今回は10周年を迎えるドクタラーゼの今後を読者の皆さんと共に考えるため、代表として、これまでのドクタラーゼの取材の参加者や、参加予定の皆さんにお話を伺います。
まず、皆さんは今、どのようなことに関心がありますか?
後藤(以下、後):私は医師のキャリアに関心があります。まだ取材に参加したことがないので、「医師への軌跡」で先生に直接お話を伺ってみたいです。
上野(以下、上):確かに、低学年のうちは臨床の先生と直接話をする機会がなかなかないですよね。僕も以前「医師への軌跡」でインタビューをしたのですが、とても良い経験になりました。
天野(以下、天):僕は今4年生なので、現在の研修制度について研修医の先生方の意見を色々と聴いてみたいです。少し前のことを振り返って話してもらいたいですね。
松本(以下、松):私も研修先を決める時は、様々な先生にお話を聴き、徹底的に情報収集しました。今働いている病院は話に聴いていた通りの環境で、自分に合っていると感じています。そのため、医学生の皆さんには、なるべく色々な医師の話を聴くことをお勧めしたいです。
天:キャリアについても気になりますが、プライベートのライフイベントのタイミングなどもぜひ、聴いてみたいですね。
後:医師としてのキャリアを歩むなかで出会う結婚相手は、接する機会の多い医療従事者になることが多いと言われますが、実態が気になります。医師の結婚についてインターネットなどで調べても、信頼できる情報を見付けるのは難しい印象です。
尾関(以下、尾):確かに、情報が乏しくて不安になりますよね。ただ、私は、以前はいつか結婚しなければという強迫観念のようなものがあり、色々と考えて焦ることもあったのですが、今はこだわりがなくなってきたような気がします。医師になれば経済的にも社会的にも自立して一人で生きていけると考えると、結婚だけがすべてではないように思えてきました。そう考える女性は医学部には比較的多いように感じます。そのため、今は医師としてやりたいことを優先させる人生を送りたいと思っています。
上:研修医のお二人は、今後のキャリアについてどう考えているのですか?
松:まずは専門医の取得を目指し、取った後のことはその時に考えようと思っています。私の所属する病院では様々なバックグラウンドを持つ医師が多く、医局に所属していない人も増えてきているように感じるので、私も色々な選択肢を検討しています。
外山(以下、外):僕も当面は専門医取得のために頑張るつもりですが、その後で、今並行して研究に取り組んでいる文化人類学の大学院に行くことを考えています。医師であることを活かした研究をしながら、ゆくゆくは自分と近い興味を持つ医学生と関われるようなポストを目指したいです。
後:お二人の話を聴いていると、医師の働き方も今は本当に多様なのだと実感します。
創刊10周年企画 これからのDOCTOR-ASE
座談会(後編)
これからのドクタラーゼに期待すること
――皆さんは、今後ドクタラーゼでどんな記事を読んだり、企画に参加したりしてみたいですか?
尾:「医師への軌跡」では、毎号医学生が自分の通う大学の先生にインタビューをしていますが、全く関わりのない先生にお話を聴く記事があっても面白そうだなと思いました。
天:大学病院だけでなく、市中病院の先生に医学生が直接インタビューしても良いかもしれませんね。地域に根差した活動や、まちづくりのコミュニティで多職種とのつながりを持つ先生などのお話を聴いてみたいです。
他にも、「同世代のリアリティー」では他分野で活躍する同世代と医学生が毎号座談会をしていますが、医師として働きながら他分野の活動をしている先生たちと医学生が座談会をする記事も読んでみたいです。
後:ご夫婦や大学の同級生、高校の同級生など、医師同士の対談記事も読んでみたいですね。
天:ドクタラーゼにはこれまで全国の様々な医学生が出ているので、オンラインなどで交流することができたら嬉しいですね。大学によってカリキュラムも様々だと思うので、話を聴いてみたいです。
上:他の地域の医学生がどのような活動をしているのかを聴いて、自分の活動の励みにしたいです。今は難しいですが、年に1回でもいいので、直接集まって話ができると嬉しいです。全国の学生が集まるのが難しいようであれば、地区ごとに他大学の人と気軽に交流できる場があっても良いかもしれません。
外:僕は研修医ですが、医学以外のことに興味を持っている学生とじっくり話をしてみたいです。何か漠然とした興味を抱いているとき、その対象について述べようと思っても、自分の知っている範囲内でしか言語化できないのではないかと思うので、その人が本当は何がやりたいのかを探る手伝いをしたいです。そのためには、自主ゼミのようなことがやれると良いかもしれません。
松:もしゼミをやるのであれば、今週はこの人の企画、今週はこの人の企画と、交代でやっていくのも面白そうですね。
――様々な案を出していただきありがとうございます。ぜひ実現できるように頑張ります!
これまでのドクタラーゼ

23号特集「医学生よ、声をあげよ」(2017年10月発行)
「医学教育の在り方に、学生はどう参画できるか」をテーマに開催された医学生と日本医師会役員の交流会の当日の様子を誌面で再現しました。この交流会は医学生が自ら運営委員を務め、学生がより深い学びを得られるよう、自分たちの声を医学教育にどう反映させるかを考えてプロデュースしました。

36号特集「どうする!?結婚・育児」(2021年1月発行)
女子医学生が先輩医師に質問をするというストーリーをもとに、男女を問わず医師が子育てをしながらキャリアを維持し、働き続けるためには、どうしたらいいのかを共に考えました。医学生を対象に行ったアンケートでは、皆の結婚・育児についての考え方が見えてきました。

37号特集「保健所の仕事」(2021年4月発行)
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、いっそう注目が集まる保健所の重要性を伝えるため、保健所が行っている様々な仕事について、現役の医学生に分担して調査をしてもらいました。文献調査をしたり、実際に保健所に取材をしてもらったりと様々なレポートを書いてもらいました。

38号特集「『専門医』がわかる」(2021年7月発行)
医学生がキャリアを考える際、必ず話題に上る「専門医」は、2018年4月に新しい制度がスタートしました。この新制度の下で専門医を養成する仕組みの解説や、専門医を取得した先輩医師へのインタビューとともに、これからの専門医には何が求められるのかを探りました。
※取材:2021年11月
※取材対象者の所属は取材時のものです。



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